【コラム】

ストリートインタビュー

182 日本初の有人宇宙飛行を目差す宇宙機エンジニア(2)

    山田久美  [2005/06/21]
    ID:100
    氏名:野田篤司
    年齢:45歳
    職業:宇宙機エンジニア
    場所:柏
    携帯電話:ウィルコム「feel H" Panasonic KX-HS100」
    1カ月の携帯電話使用料金:約4,000円

    「高校卒業後、早稲田大学理工学部電気工学科に進学したのですが、早稲田には航空・宇宙関係の学科がなかったので、『早稲田大学宇宙航空研究会』という宇宙関係のサークルに入りました。そこでは、ロケットや宇宙好きのメンバーが集まって実際にロケットの模型を作って飛ばす実験などをやっていましたね。

    一方、電気工学科ではコンピュータによる自動制御の研究をしていました。まさに、小学3校年生のときにアポロ11号の打ち上げの様子をTVで見て、コンピュータ制御に興味を持ったことがベースになっているわけです。今で言えば"IT"ですが、当時はそういった言葉はありませんでした。しかし、その頃から近い将来、コンピュータを中心とした、いわゆる情報技術産業がブレークするのは間違いないだろうと言われていましたので、僕は、大学卒業後、コンピュータ関連の仕事に就くか、宇宙ロケット関連の仕事に就くかという究極の選択を迫られまして、迷った挙句、ロケットの仕事を選び、現在に至っているんです。

    ところで、少し前、米国で人工衛星のドッキングに失敗したというニュースを聞きましたが、日本は7年も前に成功しているんですよ。実は日本は、世界で初めて無人の人工衛星のドッキングに成功した国なんです。それも、織り姫と彦星という名前の人工衛星で、7月7日にドッキングしているんですよ(笑)。ですから、日本の人工衛星技術というのは、世界と比べて互角とまでは言いませんが、結構、良い勝負をしていると思っていますよ。

    一方、コンピュータに関しては、現在は趣味として自分でプログラムを組んだりして楽しんでいます。特にここ2年ほどはまっているのがシャープの『ザウルス』です。機種は『SL-C760』です。以前はPalmの『Palm m100』を使っていましたが、ザウルスに切り替えた最大の理由はOSがLinuxになったからです。Linuxになったことで、PDAに色々な可能性を感じたんです。実際に愛用してみて、Palmとザウルスは全くの別のものだと感じています。というのも、スケジュール管理だけであればPalmの方が使い勝手は上なのですが、ザウルスは僕にとって、自分で色々なアプリケーションをプログラミングして楽しむことができるマルチなデバイスなのです。

    野田氏ご愛用のザウルス「SL-C760」

    欲しいものや思い付いたアイデアをイラストでザウルスに書き留めておき、ブログにアップするという

    例えば、元々、ザウルスには『ブンコビューワ』が搭載されていて、結構きれいに見えるのですが、ブンコビューワで見るためのドキュメントを自分で作ろうとしても、シャープがソースを公開していないのでできません。また、自分自身、ザウルスを使ってPDFファイルを見てみたりと、色々と試してみたのですが、どうしても気に入りませんでした。それならば、自分で作ってしまおうということになり、ドキュメントのビューワも自作してしまいました。

    また、今年3月26日からブログを始めたのですが、ブログにアップしている手書きのイラストも、ほとんどがザウルスを使って描いたもので、そのアプリケーションも自作なんですよ。別にホームページも公開しているのですが、今はブログの更新の方が忙しくて、ホームページはほったらかしになってしまっていますね。

    ブログにアップしているイラストは、アイデアのメモとして、ひらめいたことをひらめいた時に描き残しているものです。例えば、やりたいことや、"こんなものが欲しい"といったものをザウルスに絵で残しているんです。アイデアは色々なときに思い浮かぶので、いつでもすぐに描き留められるようにしておかないと、追いつかないんです。実際のところ、実現するのが容易ではないアイデアの方が圧倒的に多いですが、中には実現化しているものもありますよ。

    そのため、僕にとってザウルスは情報データベースのようなものでもあります。相当数のデータが入っていますが、これはPalmではできないことです。もちろん、検索も簡単にできるようにしてあります。

    例えば、僕が想い描いた夢の宇宙船もありますよ。僕には、SF作家やSF関連のイラストレーター、漫画家の知り合いが多くいます。というのも、彼らから、"この描写は間違っていないか"など、専門家の立場からアドバイスを頼まれる場合があるのです。僕自身も、彼らに、あまりにも荒唐無稽なことを書かれて、子供たちが夢を壊してしまうようなことがあっては困るので、できる限り協力しています。やはり、科学的な知識に基づいたきちんとした描写をして欲しいですからね」

    (インタビュアー=山田久美)

    *次回に続きます。

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