保育園の入所選考時に使用される「指数」について理解しよう

保育園見学(連載8回目参照)が始まると、いよいよ保活スタートという実感も湧いてきますね。保育園見学を進めつつ合わせて確認してもらいたいのが、今回のテーマ「指数」に関する情報です。

「指数」の仕組み

保活における「指数」とは、認可保育所の入園希望者を選考する際に用いられる数値のこと。父母の就労状況やその他の保育に欠ける(何らかの理由により保育にあたれない)要件から、保育ニーズを数値化したもの。例えば、母親がフルタイム勤務であれば20点、父親もフルタイム勤務であればさらに20点で、指数は世帯単位で見るので合計40点となります。また、「申し込み時点で認可外保育園に通っている場合は、加点○点」「在園のきょうだいがいる場合は、加点○点」というように指数が加算される要件があり、逆に同居する祖父母がいる場合など減算される要件も設けられている場合が多いと思います。

これらの指数算出ルールは自治体によって異なりますので、お住まいの自治体のルールを調べましょう。多くの自治体では、役所で入手できる保育園案内の冊子に算出ルールが書かれていますので、冊子を見ながら自分の指数が何点なのか、まずは計算してみましょう。判断基準やルールが分かりづらい場合は、役所の窓口を訪れるか電話して質問すれば詳しく教えてくれるはずです。

ここで注意が必要なのは、自分で算出した指数が実際の選考で見られる指数とは限らないということ。というのも、指数は入園希望者が自己申告するのではなく、入園申込書類をもとに役所側で算出され、それに基づいて選考が行われます。「じゃあ自分で算出する意味があるの? 」と思われるかも知れませんが、この"自分目線での指数"を出しておくことは、保活を戦略的に進めるための重要なポイントです。

冊子を見ながら自分目線での指数を算出したら、その後に役所と一緒に答え合わせをしてください。例えば自分目線では42点だとして、役所も42点と見るか、はたまた違う判断をするのか確認してもらいたいのです。そして、もし両者の指数が相違していたら「なぜ違うのか」「どうすればより高い指数になるか」「どうすれば加算要件を満たせるのか(もしくは減算要件にあたらないのか)」をしっかりと聞いてきてください。そうすることで、実際に選考で使われる指数をあらかじめ把握しておけるだけでなく、加点を得るために工夫できるポイントはどこかを知ることができます。

※画像は本文と関係ありません。

著者プロフィール

株式会社ここるく 代表取締役 山下真実
「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起 業家。
投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立て た理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。
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