【連載】

てぃ先生に聞く、保育士の本当の気持ち

5 保育士に伝えたほうがいいこと、突っ込んで聞いてもいいこと

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働くママ・パパにとって、とってもありがたい"保育士"の存在。できれば良い関係を築きたいと思いながらも、その関係性に不安を感じることもありますよね。この連載では、保育園の日常をつぶやいたツイッターが話題の男性保育士「てぃ先生」に、保育士としての"本音"を伺っていきます。

5回目は保育士と保護者のコミュニケーションについてお聞きしました。

保育士とのコミュニケーション、どのようにとったらいい?(画像はイメージ)

子どもに関することは何でも聞きたい

――保育園とはできるだけコミュニケーションをとっておきたいものですが、忙しい保育士さんに話しかけるのは迷惑になりませんか?

僕は、いつでも話しかけてほしいと思っています。もしかしたら保育園や保育士によっては、「いま忙しいのに」という態度を露骨に示すケースがあるかもしれません。でも本来は、いつでもウエルカムだよっていう態度を保育士のほうから出さないといけないと思います。

いまは親御さんのほうが、保育園に"入れていただいた"と思っている立場なので、なかなか強く出られないですよね。モンスターペアレントだと思われたくもないし。でも、例えば「うちの子、きょう何をしていました?」って聞いたときに、薄い答えが返ってきたら、もっと突っ込んで聞いてもいいんですよ。

――話しかけるのに都合のいい時間帯はあるのでしょうか? 例えば、朝夕の送り迎えのラッシュ時は避けた方がいいでしょうか?

立ち話で済む話だったらいつでも構わないと思いますよ。子どもの体調に関わることなら、朝の登園の時に聞いておいたほうがいいですし。もっと深い話をしたいんだったら、例えば多くのお子さんが帰ったあとの19時くらいの時間に、別室で30分くらい話す機会があってもいいと思う。

保育士にもデイリーのスケジュールがあるので、担任や園長先生などに「話をする時間がほしい」と言っておいて、1週間先などのスケジュールを押さえておくと、スムーズです。

――保育士さんとしては、家庭での様子などはどのくらいの内容まで話してほしいものですか?

僕は全部話してほしいと思っています。保育士って家庭の様子が分からないと対応が難しいことがあるんですよ。

例えばいつも元気な子が、その日に限って全然元気がなかったとします。しかも、登園時に保護者と話ができなくて、連絡帳にも何も書いていない。そんな場合、保育士は具合が悪いのではないかと心配して「おなかが痛いの?」とか「気持ち悪いの?」とかあれこれ聞くんですよね。それでも原因が分からないと、どうしてだろうって、1日中そのことを気にしながら保育にあたらなければなりません。

でも、保護者の方から「朝すごく怒ってしまったので、元気がないかもしれない」と一言聞いていれば、それだけで解決するんです。ですから、子どもに関することは何でも聞きたいと思っています。

母親の妊娠はいつ伝えるべきか

――母親が妊娠した場合なども、伝えるべきなのか、伝えるとしたらどのタイミングなのか、判断が難しい気がします

お母さんたちが話したいと思ったタイミングでいいと思います。ただ特に妊娠に関しては、上の子にダイレクトに影響が出てくるので、保育士としては知っておいたほうがケアしやすいです。

例えば、まだ周囲には伝えていなくてもお母さん自身が妊娠に気づいている時に、上の子がドーンって勢いよく抱きついてきたとしたら、とっさに身構えてしまったりしますよね。どうしてもいつもと違う雰囲気になってしまう。

――お母さん自身は、おなかに赤ちゃんがいるって分かっていますからね

でも、子どもからしたら、なぜか分からないけれどお母さんが自分から遠ざかっているという認識を持つかもしれない。"ドーン"ができなくなることで、お母さんと子どもの1つのコミュニケーションがなくなってしまうわけですから。

それが毎日積み重なっていくと、お母さんは自分のことを嫌いになっちゃったのかなって不安になるかもしれない。愛情不足を感じて指しゃぶりをしたり、チック症になったり、爪をかじったりと、さまざまな兆候が表面に出てくる可能性もあります。

保育園側は、何も聞いていなければ「どうしたんだろう?」って心配して、自分たちの愛情が足りなかったのではないかといろいろ工夫したりもします。

子どもの年齢が2歳や3歳くらいだと、保育士も「お母さんもしかして……」と予想はできると思うのですが、もちろん確信はない。安定期に入ってから報告があって、そこで初めて合点がいくというパターンが多いです。

ですから、妊娠が分かった時点ですぐにとは言いませんが、ご家庭で時期を判断して報告してほしいですね。あるいは保育士のほうから「最近指しゃぶりをするんですけど、ご家庭で何か変化はありましたか?」などと先に聞かれることもあるかもしれません。その時に話してもいいって思ったら、話してくれればいいと思います。

てぃ先生

都内の保育園に勤める保育士。子どもの面白くてかわいい言動などをつぶやくツイッター(@_HappyBoy)が話題となり、フォロワー数は43万人(2017年9月20日現在)を超える。「顧問保育士」の肩書きを持ち、講演や研修の講師、保育園のプロデュースなど保育の幅広い分野で活躍している。著書に『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』『ハンバーガグー!』(KKベストセラーズ)がある。漫画『てぃ先生』(KADOKAWA/メディアファクトリー)のアニメもアプリ上にて配信中。

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インデックス

連載目次
第7回 頼ってほしいし頼りたい、保育は保護者と保育士の二人三脚
第6回 正直なところ……家庭の様子、保育士には筒抜け!?
第5回 保育士に伝えたほうがいいこと、突っ込んで聞いてもいいこと
第4回 保育園、勉強面でのフォローは必要?
第3回 もし子どもができたら、園には何歳から預けたいですか?
第2回 保育園見学で見るべきポイント - 園の"実力"が分かるのはココ!
第1回 子育ては「うちはこうだから」でいい

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