【連載】

Google世代の整理術「デジタル情報整理ハックス」

48 電子ファイリングで雑誌をデジタル化する

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雑誌や書籍などの印刷物を、デジタル化してデータベースにしたい。読書家にとっては長年の夢といえるテーマですが、いまやツールの進歩で「あとはやる気だけ」といえそうなところまで来ています。

電子ファイリングを実用化したい

この数年で、ITツールもそれを扱う集合知も、大変進歩しましたし、広まっても来ました。しかしそれでも、入ってくる情報量はどんどん増える一方、私たちの自由時間は、それほど増えているわけではありません。人によっては減ってすらいます。

となれば当然、情報過剰に悩まされることになるわけです。デジタルは増えても場所をとらないし、全文検索という手段が実用化しましたから、一応何とかなりますが、アナログは本質的に困ります。増えれば場所をとるし、全文検索システムどころか、フォルダ分類に相当する整理整頓すら、まじめにコツコツやっていなければ、機能しなくなってしまうのです。

結局は色々と後生大事にとっておいたあげく、何かの拍子にごっそり捨て去る羽目に陥ります。たとえば引っ越しを機会に、大量の本を処分する。もしくは雑誌を処分する。「これはいいや。これもいいや。あ、これは…これはとっておこうかな…これはいいか。でもそうなるとさっきのもいいのか…ならいっそう全部捨てちゃえ !」

筆者だけかもしれませんが、なぜかこうしたときの安直な決断は、それなりの決断に思える上に、結果も「すっきりしていて気持ちいい !」となりがちです。あとから冷静に振り返ってみれば、読みもせず長く放置しておいた「貴重な情報」に対する自分の態度が、実にマヌケくさいものに思えてしまいます。だからあまり後ろを振り返らない。全体としてみると、はなはだ残念な話です。しかも、デジタルと違ってアナログの情報には、けっこうなお金をかけてきているのです。

どうせ捨てるくらいなら、欲張らず、せめてわずかにでもベターな方法で保存しておいてもいいはずです。今回はそのお話をしたいと思います。  

ライフハック:今度こそ電子ファイリング+EVERNOTE

 (笑)とつけたくなるようなライフハックです。が、今回購入した3台目のScanSnap、S1500M(Macモデル)は、いままでのどのガジェットより「確かな手応え」を感じます。

理由は単純。動作が安定していて高速なのです。「日経ビジネスアソシエ」や「THE21」あたりであれば、雑誌を裁断して取り込んで、用紙が詰まるということは全くありません。少なくとも私はこれまでに、雑誌100冊程度を取り込みましたが、ジャムは一度も起こりませんでした。

もうひとつ、S1500Mは速いのです。もしこれが一台目の購入ということだと、特別高速とは感じられないかもしれません。ごく当たり前の速度だと感じられるかもしれません。しかし、この手のものを何台か使ったことがあるなら、きっと「かなり速い」と感じられるはずです。

また、このS1500Mのすごいところは、たとえばマーカーしておいたところをキーワードとして取り込んでくれる、といった「未来的機能」を備えている点です。私も実験的にマークしてからスキャンしてみましたが、無事、キーワード登録してくれました。

もっとも、何度か電子ファイリングに挫折してきた身としては、できるだけ、毎日少しずつどんどんファイリングしていくことで、あまり細かく工夫しようなどとしないことです。なるべく簡単に、習慣化して、結果として大量にスキャンするのがコツなのです。

実際、タイトルなどは適当にしておいて、キーワード登録もせず、表紙と目次ごとどんどんどんどんファイリングしていけば、スキャナの性能が確かなので、ファイリングが面倒だと感じなくなっていきます。

EVERNOTEで管理

さらに大きな問題があります。スキャンニングして、デジタル化したファイルを、なににどうやって記録していくか、です。というのも、ファイルのサイズは大きく、手間もかかっているというのに、後から見直さなくなるのではあまりにもったいないからです。

スキャンしたファイルはネットでも管理できる

私は電子化したファイルは、とにかくEVERNOTEにそのまま流し込んで管理しています。PDF形式であれば、ファイルごと読み込むことができますし、内容をすぐに読み直すこともできるからです。

さらに、OCRでテキストがPDFに埋め込んであるので、これを検索することも可能です。ここまでの設定を自動化しておくと、ScanSnapによって雑誌を取り込んだだけで、検索可能な形でEVERNOTEに保存しておくことができるのです。

たとえば、EVERNOTEの検索窓から「上司」という単語で検索をかけると、「上司」という単語の含まれたファイルが抽出され、ページ内の「上司」という単語をハイライトして表示してくれます。

デジタル情報にしてしまえば、記事をキーワードで検索できる

ただ1つ問題があるとすれば、EVERNOTEには1ファイル最大25MBまでという、かなり小さめの制限があることです。雑誌一冊程度でも、それなりの高画質で取り込んでしまうと、50MB近くになるので、分割するか、いらないページを捨てるかしなければなりません。

ちなみに私は、雑誌を購入した時点で、電子ファイリングすることを想定していますから、要りそうな部分の最初のページと最後のページに付箋を貼って挟み、他は取り込まないようにしています。

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インデックス

連載目次
第54回 書評をコツコツ書き貯める
第53回 ブラウザで進捗管理
第52回 スキャンした雑誌・書籍の全文検索
第51回 異なる環境で同じブックマークを使う
第50回 電車の乗り換え情報をアレンジする
第49回 ブラウザのタブを整理する
第48回 電子ファイリングで雑誌をデジタル化する
第47回 DailyFeedでまとめてしまう
第46回 そこで忘れずにこれをする
第45回 タスク情報を整理する
第44回 Twitterの情報を整理する
第43回 情報と情報源
第42回 メールの整理を難しくする「心理」を納得させるテクニック
第41回 「Googleデスクトップ」でEVERNOTEのデータも検索してしまう
第40回 すぐに未読であふれるRSSリーダーをどうするか
第39回 EVERNOTEの階層式タグを使う
第38回 Webサイトの記事を一気に読む
第37回 情報整理と文書作成をひとつのツールで
第36回 EVERNOTEとGmailを組み合わせて強力な検索機能を使う
第35回 異なるブラウザでブックマークを同期する
第34回 フォルダ+タグの使い方の一例
第33回 紙copiNetで一気に大量にチェックする
第32回 PDFファイルは開きたくない
第31回 「情報ノート」をタスクリストとしても使いたい
第30回 あれとあれが一緒になれば
第29回 本で得た知識をまとめたい
第28回 IT時代の記憶術
第27回 中途でやめたサービスのデータは…
第26回 情報からアイデアを発想する
第25回 活用したいと思った情報を必ず活用する方法
第24回 ぼんやりした記憶を頼りに検索する
第23回 「とりあえずとって」おきたくなる原因
第22回 書籍もタグで管理する
第21回 「どうしてもとっておきたいエントリ」はどうするか?
第20回 よくある問題 ブックマークはもちろんしています
第19回 大事な情報に限って出てこない
第18回 連絡先情報をどうするか?
第17回 よくある問題 取っておいても読むチャンスがない
第16回 文字情報をとにかく貯めておく
第15回 英語サイトから情報を!
第14回 分類のされかたを研究する
第13回 ネットで気になる情報。とりあえずどうする?
第12回 タグ自体はどう整理する?
第11回 趣味で文具を買っていませんか?
第10回 情報は回遊させる
第9回 大事な情報はトスアップする
第8回 情報の一元化は超難題
第7回 よくある問題 メールの整理ができない!
第6回 ブックマークを同期する
第5回 よくある問題 RSSリーダーの中の大事な情報
第4回 「仕事用資料」の埋没を防ぐには
第3回 よくある問題 情報のタスク化
第2回 よくある問題 [あとで読む]でも読まなくなる
第1回 よくある問題「タグ」を扱う難しさ

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