【連載】

Google世代の整理術「デジタル情報整理ハックス」

36 EVERNOTEとGmailを組み合わせて強力な検索機能を使う

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あらゆるデジタルデータをライブラリにして活用できるEVERNOTEは、デジタル情報をよく扱う人には必見のWebアプリといえるでしょう。日本語の検索機能が弱いことを除けば、非常によくできたサービスです。今回は、データをGmail経由でEVERNOTEへ登録することで、弱点である検索機能を補うハックを紹介します。

よくある問題:EVERNOTEの検索問題

さんざん問題にされてきたものの、情報を積み上げてくれば来るほど、ますます「何とかして!」と叫び出したくなってくる、EVERNOTEの検索機能の問題。それだけ、期待がふくらみがちであると言えるかもしれませんが。

つまり、それ以外の機能拡充がすばらしく、完成度が高くなっているだけに、ますます気になり始めます。検索機能に関しても、最近はかなりよくなってきたので、今度こそはと、つい期待して、検索窓にキーワード入力してみるものの、どうしてもうまくいかないことがあります。

英語であれば今ではほぼ完璧なようですが、だからといって検索キーワードのことばかりを考えて、引っかかりそうな英語でメモを入力するなどというのは、ナンセンスと言えるでしょう。タグ付け、ノートブック別分類、修正日による並べ替え、データの種類(テキストか動画か)によって検出することなどが可能なため、探し出そうとして見つからないデータはきわめて少なくなってきましたが、検索機能はこういう手間を省きたいときにも使えるものです。

分類軸がわからないときや未分類のデータ、並べ替えても絞り込めないときにこそ、というよりも、絞り込めない気がするときこそ、直感的に検索窓に手が向かいます。そういうときに「EVERNOTEではうまくいかないかも!」と感じるのは、とても残念なものです。

ライフハック:必ずGmailを経由する

しかし、嘆いてばかりいてもしようがありません。実用的なプログラムなど、全く組むことのできない私でも何とかできる方法を、編み出しておく必要があります。 そして、EVERNOTEを利用するシーンをよくよく考え直してみると、「検索問題」を当座だけでもしのぐ方法は、案外簡単なものでした。それは、かならずGmailを経由するという方法です。

EVERNOTEへデータを送る前に、必ずGmailを経由させておけば、そのメールはGoogleデスクトップや、Gmailの検索機能で検索をかけられます。文字列検索でヒットさせたいデータは、こうして、Gmailから見つけ出せばいいのです。

つまり、EVERNOTEに直にデータを打ち込まないということです。新しいノートは、必ずGmailから送るようにします。EVERNOTEのアカウントを取ると、メールからEVERNOTEへノートを追加するためのアドレスを入手できます。新しいメモは、Gmailからこのアドレスへ送りつけていけば、データはEVERNOTEへ行き、Gmailの送信ボックスにノートの内容が残るので、Gmailの検索対象になります。

そして、ウェブクリップしたいデータは、「あとで読む」を利用して、Gmailに届くようにすればいいのです。「あとで読む」を経由したメールは、Gmailの転送機能を利用して、さらにEVERNOTEへ転送されるようにすれば、EVERNOTEにクリップされるすべてのデータが、Gmailに蓄積されることになります。「あとで読む」からの情報でGmailの受信トレイを雑然とさせたくなければ、「あとで読む」からの情報をEVERNOTEに転送すると同時に、アーカイブされるように設定しておけばOKです。

iPhoneなどからEVERNOTEへデータを送っている場合も同様で、iPhoneからGmailでEVERNOTEに送ればいいでしょう。

「あとで読む」から届いたメールにはフィルタを作成する

アーカイブするとともに、EVERNOTEのアドレスに転送する設定

まとめ

EVERNOTEはどんどん機能的にブラッシュアップされています。検索機能もですが、動作速度がかなり速くなったので、軽快に利用できます。

また、利用することのできる環境が、随時拡充しているのもすばらしい点です。WindowsやMac、iPhone、Windows Mobileで使えるのであれば、これ以上何も望むことはないと思っていたところへ、SanDisk U3 flash drivesでも利用できるようになりました

現状、私自身はU3にデータを集中して使いたいとは思っていませんが、U3を常時携帯しているようなモバイラーさんにとっては、これは朗報でしょう。U3を使うということは、そもそも複数台のPCを利用している人が多いでしょうし、同期という問題で悩むからこそ、データをフラッシュドライブに集めたくなるわけです。また、U3をメインで使うなら、セキュリティ問題でもあまり悩まなくて良さそうです。

ここまでくると、あらゆるデータをGmailに集中させようという意味と同じように、あらゆるデータをEVERNOTEに集中させたくなります。すべてのデジタルデータをGmailへというライフハックは、「超」整理法で有名な野口悠紀雄さんや、ビジネス書籍のベストセラー作家の勝間和代さんが提唱されています。

その野口悠紀雄さんが危惧していることに、GoogleがGmailのサービスを打ち切ること、があるようです。ちょっと考えにくい話ですが、考えてみればGmailは無料のサービスですし、永続するという絶対的な根拠はないとも言えます。データとメールの保存に関する依存度を考えてみれば、「万が一」でも怖くなるのも当然かもしれません。

それでも私は、Gmailのサービスが打ち切られる心配はしていないのですが、EVERNOTEであれば、打ち切られる心配をしてしまいます。今はまだ、それほど有名なサービスでもないですし、自分がかつて利用していたものまで含めて、こういった新しいタイプのオンライン・サービスが、たびたび消滅してしまうのを目にしてきたからです。

私にしてみれば、これは非常に困ることなので、日本中に、もっとEVERNOTEの認知が広まってほしいと、心の底から切望しています。「こんなツールいらない」という人がたくさんいるとは思いますが、私のように「これがなくては困る」という人も、それなりにいらっしゃると思うのです。

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インデックス

連載目次
第54回 書評をコツコツ書き貯める
第53回 ブラウザで進捗管理
第52回 スキャンした雑誌・書籍の全文検索
第51回 異なる環境で同じブックマークを使う
第50回 電車の乗り換え情報をアレンジする
第49回 ブラウザのタブを整理する
第48回 電子ファイリングで雑誌をデジタル化する
第47回 DailyFeedでまとめてしまう
第46回 そこで忘れずにこれをする
第45回 タスク情報を整理する
第44回 Twitterの情報を整理する
第43回 情報と情報源
第42回 メールの整理を難しくする「心理」を納得させるテクニック
第41回 「Googleデスクトップ」でEVERNOTEのデータも検索してしまう
第40回 すぐに未読であふれるRSSリーダーをどうするか
第39回 EVERNOTEの階層式タグを使う
第38回 Webサイトの記事を一気に読む
第37回 情報整理と文書作成をひとつのツールで
第36回 EVERNOTEとGmailを組み合わせて強力な検索機能を使う
第35回 異なるブラウザでブックマークを同期する
第34回 フォルダ+タグの使い方の一例
第33回 紙copiNetで一気に大量にチェックする
第32回 PDFファイルは開きたくない
第31回 「情報ノート」をタスクリストとしても使いたい
第30回 あれとあれが一緒になれば
第29回 本で得た知識をまとめたい
第28回 IT時代の記憶術
第27回 中途でやめたサービスのデータは…
第26回 情報からアイデアを発想する
第25回 活用したいと思った情報を必ず活用する方法
第24回 ぼんやりした記憶を頼りに検索する
第23回 「とりあえずとって」おきたくなる原因
第22回 書籍もタグで管理する
第21回 「どうしてもとっておきたいエントリ」はどうするか?
第20回 よくある問題 ブックマークはもちろんしています
第19回 大事な情報に限って出てこない
第18回 連絡先情報をどうするか?
第17回 よくある問題 取っておいても読むチャンスがない
第16回 文字情報をとにかく貯めておく
第15回 英語サイトから情報を!
第14回 分類のされかたを研究する
第13回 ネットで気になる情報。とりあえずどうする?
第12回 タグ自体はどう整理する?
第11回 趣味で文具を買っていませんか?
第10回 情報は回遊させる
第9回 大事な情報はトスアップする
第8回 情報の一元化は超難題
第7回 よくある問題 メールの整理ができない!
第6回 ブックマークを同期する
第5回 よくある問題 RSSリーダーの中の大事な情報
第4回 「仕事用資料」の埋没を防ぐには
第3回 よくある問題 情報のタスク化
第2回 よくある問題 [あとで読む]でも読まなくなる
第1回 よくある問題「タグ」を扱う難しさ

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