【連載】
野口悠紀雄さんが『「超」整理法』の中で、「その他問題」と命名した問題があります。分類項目に「その他」という項目を作ってしまうと、そこに放り込まれる情報量が肥大化して機能しなくなる、という問題です。
そうした問題を起こさせないために、「超」整理法では時間軸以外の分類項目を一切作らず、情報を整理するわけですが、デジタル情報はなかなかそれだけではうまくいきません。
というのもデジタル情報は、情報が膨大すぎて、「見つからないときは全部探す」という、「超」整理法の最後の手段が使えないからです。それをやったら、一生かかっても時間が足りません。
そこでタグ付け+検索というわけですが、どうしてなのか、どちらの方法でもうまくいかないことがあります。なぜか、「私が前に見たはずの情報」が出てこないのです。
もしかすると、私の頭の出来に問題がある可能性もあります。つまり、実は見つかっているのに、それが以前に見たものだと感じられなくなってしまっているのです。文字通り記憶の問題。こうなると厄介です。自分が探しているものが見つかっているのに、見つかっていないと思っているのでは、どうしようもありません。
この問題は、本質的なジレンマを抱えていますから、完全解答はありません。しかし、「とっておきたいと思った情報」であることをはっきりさせることで、部分的には解決可能です。
eClopというクリップボード拡張ソフトがあります。革命的なソフトとまでは言えませんが、非常に便利なソフトです。次の2点があるため、キラーアプリと言っていいものになっています。
・履歴を無限に保存できる
・履歴を検索できる
ただ単に、「以前コピーした文字列を再利用できる」だけのソフトではないのです。「コピーした文字列だけを検索できる」のです。
私はこのソフトを導入して以来、以前やっていたような「気になるところはとにかくブックマーク」は完全にやめました。代わりに、気になるところはまずコピーするようになりました。
もちろん、コピーした文字列にタグ付けできるわけではありませんし、分類わけすることも出来ません。しかし、検索は出来ます。それも、インクリメントで検索できるのです。
もちろん、システムとして「完璧」ではありません。しかし、「気になった文章」はこの方法でまずヒットするのです。ちょっと驚くほどうまくいくこともあります。
似たようなことを実現するツールとして、Googleの履歴検索というものがあります。ご存じの方が多いと思いますが、まったく使用されていない方もいらっしゃるでしょう。ぜひ一度、ご利用されることをおすすめします。
私は最近、ブラウザを開いて最初に開かれるページの1つに、自分のウェブ履歴を指定しています。そうすると、自分が「潜在意識的に探したいと思っていたもの」が一覧表示されているように感じられます。
自分がいかに何度も、同じ事をして、同じものを探そうとしているかが、この履歴を見るとよく分かります。同時に、ここまで保存されているのなら、何も「情報を整理しよう」などとそれほど気張らなくても良いかな、とも思うわけです。
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