よくある問題 タグが使いづらくなる

少し前、以下のような質問が「人力検索はてな」にあがって話題になりました。

はてぶの少数タグ主義の管理人さんか、たくさんのタグがあるが捜しやすいテンプレになっている方を捜しています。要は自分のタグが増えすぎ把握できなくなっての質問です。理論でなく実行されていて問題解決の視点になるなら他の方法でもかまいません。実例をお願いします。idとわかりやすいポイントを教えてください。自薦もOKですが、自薦の方は他薦も必ずつけてください。 (http://q.hatena.ne.jp/1214354329 より)

この議論は2度目になるのですが、前回はまず、「タグ付けには問題をはらんでいる」という確認をしただけでした。その時は、システムによってはタグがほとんど機能しない、という話をしました。

しかしこの言い方ならば、システムさえきちんとしていればタグが機能するかのようです。実際には、特に使い込んでいくうちに、そうでもなくなっていきます。

タグのリネームが難しいとか、一括変更できないとか、そのタグがいくつのターゲットに付けられているかがわからないのは非常に問題ですが、これらの問題が全部解決されているシステムであっても、それでもタグ付けは難しいのです。

ライフハック 接頭辞を付けてタグ自体を分類する

これは完全解答ではありませんが、私が実践している中では、一番マシな方法だと思います。接頭辞を利用することで、タグ自体を分類していくのです。

たとえば私は、「定番タグ」(日記、心得、タスク、リストなど)のタグはドット(.)をつけてから[]で囲んでいます。また、仕事はドットを付けてから「」で囲んでいます。そして書籍の資料はドットと『』で囲み、仕事に関係のないものは、単にドットを付けるだけで囲みはありません。

筆者のタグづけ

このようにすることで、定番タグは一番上に上がってきます。仕事のタグがその次、書籍関係のタグはさらにその下、もうひとつ下に一般名詞タグと続くわけです。

こうした上で、たとえばセミナー資料など、セミナー開催後には一応使わなくなる資料のタグは、ドットを取って■を付けます。そうすると、そのタグは一番下まで落ちていく上、■が付いているから「終わったのだな」と一目でわかります。

使わなくなる資料のタグ

資料それ自体を捨てる必要はなくても、タグは不要になる。これは、メールを未読、既読で分類するのに似ています。このように、情報はタグで分類するのですが、そのタグも分類することで、タグが増えてもそれなりに見分けられる状態を保てます。

ただし、それでも増やしすぎは禁物。とにかくタグは少なければ少ないほどいい、という気持ちで付けていかないと、面倒なことになります。

まとめ

こう考えてみると、まずタグ付けを始める前に、タグの接頭辞の類別を固めておくと、うまくいくようです。ここで、ドットやカッコはなんでもいいわけですし、それぞれにどんな意味を持たせるにしても自由ですが、少なくとも「重要」か「取っておくだけ」なのか。そして「進行中」なのか「完了」なのかだけは分けられる方がいいでしょう。

さらに理想的なのは、タグが階層化されることなのです。結局、そのタグはなんのタグなのか? それが実に雑然としてしまっているから、「買いもの」と「欲しいもの」といったタグが、全然離れたところに置かれてしまうことになります。そうすると、「買いもの」に関して、そもそもどんなタグを過去、自分がつけたのかがわからなくなるのです。

旅行や休暇などを取ったために、1カ月以上ほうっておいても、すぐに使いたくなれば再利用できるのが、使っていて安心できるツール、というものでしょう。しかし、現行使っているたいていのツール類は、ひと月も放置しておくと、再度の利用が実に困難になります。使い方や、自分の設定(タグ付けもここに入ります)などを思い出せなくなるからです。

そもそも記憶の補助ツールであるのに、そのツールをどう使っていたかをほぼ完全に記憶しておかないと、すぐにシステムが破綻していくというのもおかしな話です。むろん、こうした類のことは一度頭に入れればめったに忘れないというようなタイプの人は問題ないのですが、なかなかそうもいきません。自分がつけておいたタグを覚えておかなければならないというのは、この手のツールとしては、非常に使い勝手が悪いといわざるを得ないでしょう。

将来的に期待されるのは、今よりもはるかに洗練されたタグのインタフェースです。今よりきびきび動作し、最近つけたタグは何か? あるタグはどういうタグと一緒につけられやすいか? それらの情報が、タグをつける直前に、数が絞り込まれて表示され、検索する場合にもタグの絞り込みが容易であるような、インタフェースなのです。