【連載】

Google世代の整理術「デジタル情報整理ハックス」

8 情報の一元化は超難題

    佐々木正悟  [2008/07/07]

    よくある問題 情報は一元化できない

    情報整理の必要性を感じている人なら誰であれ、情報の一元化を一度は夢見たことがあるでしょう。最近では、かなり若い著者さんが「情報一元管理ノート術」を披露して、びっくりさせてくれました。

    奥野宣之さんの『情報は1冊のノートにまとめなさい』です。本書の「アナログノートに全情報を集中する」手法の徹底ぶりには感心させられました。しかし、私が自分で実践するとなると、どうしても二の足を踏まざるを得ません。

    サラリーマン時代には、「情報は今度から全部、自分宛メールに出せばいいじゃないか」と考えたことがありました。そうすれば、添付ファイル形式にすることで、画像もワードファイルもパワーポイントのファイルも何もかも、ここに一元化できるではないか、と。

    実際、勝間和代さんなどは、そうされているのかもしれません。Gmailは、記憶の補完装置という意味のことをおっしゃっているほどです。それに、私のサラリーマン時代と違って、今のGmailは容量も大きく、ラベル分類もできますし、「あとで読む」もあります。

    しかし私は、結局この方法を採用していません。問題は、そのようにネットからの情報も、写メールで写した写真や画像も、もちろん仕事先からのメールまで、何もかもGmailに集中すると、ラベルが膨大になってしまって、収拾がつかなくなるからです。

    すでにメール情報を整理する回で述べたとおり、私自身はメールのラベルを、「属性」と「名前」だけに絞っています。それでもけっこうな数になってしまっています。そのうえ、ネットからの情報、自分の用事、メモ、企画ノート等まで分類するとなると、ラベルが山のように増えてしまいます。

    ライフハック 自分だけの情報はEVERNOTE

    私は、メモとして取って、自分だけが見る情報はEVERNOTEというソフトに集中するようにしました。

    このソフトの特徴は、メールソフトをメモ管理に特化したようなものと言えばお分かりいただけるでしょうか。手書きであろうと、ネットからの情報だろうと、メールからだろうと、自分のメモだろうと、とにかくなんでも放り込んでおき、レビューもでき、編集もでき、タグ付けも可能です。

    私自身のEVERNOTEの画面例

    さらに便利なもうひとつの特徴が、オンラインでのサービスに対応していながら、ローカルで情報を保存し、オンライン上のデータと同期をとることができる点です。これによって、複数のPCからウェブでアクセスできるというだけではなく、複数のPCのローカルメモを、同じ状態に保つことも可能です。

    私はこれは、デジタルノートの一元化という意味で、究極のツールの1つだと思っています。おそらく、20年ほど前から望まれていたツールが、初めて用意されたのではないでしょうか。モバイル用途として、Windows Mobileでも利用可能な上、iPhoneにも対応予定です。

    それでも個人的には、ブックマークの代用品として、EVERNOTEは使わないようにしています。ブックマークは結局のところ、チェックしても後々には利用しなくなることが非常に多いからです。これは私の個人的な事情かもしれませんが、EVERNOTEで管理するのは、もう少し確実に再利用する情報にしています。

    まとめ

    EVERNOTEは残念ながら、一回の連載で書き尽くすことのできないツールです。ただ簡単にまとめておくと、以下のような問題はすべて基本設計から発生しないようになっています。

    ・階層式による分類不能の問題
    ・ローカルPCにデータが保存されて、PCを選ぶ問題
    ・オンライン上のため、「圏外」でアクセスできない問題
    ・画像が扱えない問題
    ・手描きメモが扱えない問題
    ・ブックマークツールのために、「自分のメモ」は扱いにくい問題
    ・モバイルで扱えないため、「手のひら」からアクセスできない問題

    このいずれの問題も発生しません。今後はさらに入力がスムーズになり、複雑な同期処理でもトラブルが発生しないように、バージョンアップすることを期待します。複雑な機能を抱えているために難しいでしょうが、もっと動作が「軽く」なって、安心しきって同期処理を実行できるようになれば、これ以上求めることはないと言っていいほどです。

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