GmailはGoogleが提供するメールサービスだけあって、非常に強力なメール検索機能を備えていることも、大きな特徴の1つとなっています。Google検索のようにキーワードを1つ、あるいは複数入力することで、膨大な量のメールの中から必要としているメールだけ素早く見つけ出せるのは、Gmailならではといえるでしょう。しかし、Gmailの検索機能は単にキーワードを入力するだけより、「検索演算子」を用いることで的確な検索結果が得られるようになることはご存じでしょうか。今回は、検索演算子を用いた検索の基本について説明したいと思います。

そもそも検索演算子とは何なのかというと、これはキーワードの前に特定の文字や記号を付けて検索することで、さまざまな方法で検索できるようになる、コマンドのようなものです。例えばGoogle検索で、キーワードの前に「-」を付けて検索すると、そのキーワードが含まれない検索結果が表示されるというテクニックをご存じの人もいるかもしれませんが、この「-」こそが検索演算子なのです。

Google検索で「-」の検索演算子を用いて検索したところ。-の後ろに続くキーワードが含まれない検索結果が表示される

実際、Gmailでもこの「-」の検索演算子を使うことができます。例えば「鈴木 佐藤」と入力すると、「鈴木」さんと「佐藤」さんの両方が含まれたメールだけを抽出します。一方「鈴木 -佐藤」と入力して検索した場合は、鈴木さんを含み、佐藤さんは含まないメールだけを抽出することができます。

「鈴木 佐藤」と入力して検索した結果。「鈴木」と「佐藤」の両方が含まれたメールだけが抽出される

「鈴木 -佐藤」と入力して検索した結果。「鈴木」は含まれるが「佐藤」は含まれないメールだけが抽出される

では、鈴木さんと佐藤さんのうち、どちらか一方が含まれているメールを抽出するにはどうすればいいのかというと「OR」という検索演算子を使用します。「鈴木 OR 佐藤」と入力して検索することで、鈴木さんか佐藤さんのいずれかが含まれているメールを抽出できるのです。ただし「OR」は大文字で入力する必要があるので、注意が必要です。

「鈴木 OR 佐藤」と入力して検索した結果。「鈴木」と「佐藤」のうちいずれかのワードが含まれているメールが抽出される

検索演算子には非常に多くの種類が存在し、それらを使いこなせば非常に高度な検索も可能になります。しかし、今回はそうした中から、日常的に利用する機会が比較的多いと考えられる、基本的な検索演算子の使い方を紹介しましょう。

Gmailの検索機能は、単にキーワードを入力しただけでは、送り主や受信者のメールアドレスから、件名、本文に至るまで、メールの内容全体から検索してしまいます。そのため、検索結果に意図しないメールが大量に現れ、目的のメールが見つけにくいという経験をした人も多いのではないでしょうか。

そうした事態を避けるためには、まずメールのどの部分を検索するかという検索演算子を知っておくことが重要です。例えば、本文ではなく件名だけを検索したいという場合は「subject:」という演算子を付け「subject:〇〇〇」と入力して検索します。

また、メールアドレスで検索するケースの場合は、メールの送り主のアドレスを検索したいなら「from:」を検索したいメールアドレスの前に付け「from:○○○@×××.com」と入力して検索すれば、送り主のメールアドレスだけを検索できるようになります。同様に受信者であれば「to:」、同報相手であれば「cc:」といった検索演算子を付与することで、それぞれの項目だけを検索できるようになります。

件名(1)は「subject:」、送り主(2)は「from:」、受信者(3)は「to:」、同報(4)は「cc:」と、検索したい項目に応じて検索演算子を使い分けると絞り込みがしやすい

もちろん、検索演算子は複数を組み合わせて利用することも可能です。例えば鈴木さんから送られた、請求書に関するメールだけを検索したいという場合は「from:(鈴木さんのメールアドレス) subject:請求書」と入力して検索すれば、目的のメールが見つけやすくなるでしょう。

このように、検索演算子を活用すればより細かな指示ができ、検索結果を絞り込みやすくなる訳です。次回はより進んだ検索演算子の活用方法について説明していきましょう。