【連載】

オペ室より愛をこめて

16 「インフルエンザではないが体調不良」をめぐる理想と現実

 

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外科医であり、母であり、漫画家でもあるさーたりさんが、ドクターとしての日常を描きながら健康に役立つ情報などをお届けする4コマ漫画連載「オペ室より愛をこめて」。今回は今の季節に気をつけたいインフルエンザにまつわるお話です。

発熱から12時間たってから受診しましょう

今年は暖冬のせいか例年よりもインフルエンザの流行が遅めでしたが、年明けから徐々に患者が増えてきました。そして、厚生労働省が1月15日に流行シーズンに入ったことを明らかにしました。名実共に「インフルエンザの季節」です。

「熱が出たので早めに受診しました」とおっしゃる患者さんも多いのですが、「熱が出てすぐ」だと検査をしても陰性になってしまい、「また明日再受診してください」と言われてしまうこともあります。

かといって発症後48時間が過ぎると抗インフルエンザ薬の効果が出ないので、「発症(発熱)後に12時間たってから早めに受診」がベストなんですが……。少なくとも健康な大人であれば、夜に熱が出ても救急外来には行かず、朝の診察時間を待ってからの受診をおすすめします。

「インフルエンザなら休む、そうでなければ出勤する」という方も多いですが、本来ならば「インフルエンザでなくても高熱で体調が悪い」時点で休んだほうがいいはずです。もちろんそうはいかないので、出勤することになるのでしょうけど……。「皆勤賞を狙ってるから」学校を休まない子供がいるのも事実ですし……。

「無理して周囲に感染する」パターンが最悪なのですから、体調悪い人が休むことが当然である社会にならないものでしょうか。これを読んだどこかの社長さん、あなたの会社から変えてくださいませんか?

ちなみに医者がインフルエンザにかかったら、病院によって違いますが発熱してから5日間や解熱後2日間の出勤停止が多いようです。その間に接触した患者さんにも、インフルエンザの検査をします。

「インフルエンザでなくても体調不良」だったら? そうですね…休めません…。先ほどの発言と矛盾していますが、患者さんが待っていますから……。



筆者プロフィール: さーたり

某大学病院勤務の消化器外科医。2児の母の生活、外科医の日常、漫画・アニメへの溢れる愛を描き散らしたブログ「腐女医が行く!!~外科医でママで、こっそりオタク~」を絶賛随時更新中。

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インデックス

連載目次
第20回 胃カメラやエコーは当然!? まさに職人芸の医者のセルフ健康診断術
第19回 現役医師が告白! 病院で最も注射が上手なのは……?
第18回 医師が親近感を持つ医療漫画の主人公はブラック・ジャックではなく……
第17回 医者同士でも通じない!? 不思議な医療用語・略語の秘密
第16回 「インフルエンザではないが体調不良」をめぐる理想と現実
第15回 無免許医師のブラックジャックに実際の医師が憧れるワケ
第14回 「コウノドリ」を医療ドラマ嫌いな私が号泣して見る理由
第13回 乳がん予防の第一歩は、普段の自分の胸の状態を知ることにあり!
第12回 乳がん予防に大切なのは病院+自分による「W検診」
第11回 天災時の医師の対応
第10回 ドクターが堂々とデートできる日って? - 医師たちの休暇事情
第9回 焼き肉を外科医と食べることの"弊害"
第8回 医者が仕事後の食事会を恐れる意外な理由
第7回 梅雨と体調の関係、そして体調不良で診察に来ない矛盾
第6回 リアル版「医師たちの恋愛事情」
第5回 外科医の親を持つ子の運命
第4回 開腹手術のリスクも伴う直腸異物、危険なのでご注意を
第3回 直腸異物という名の不思議な"疾患"
第2回 医師という職業の繁忙期
第1回 花粉症とは認めない「季節性鼻炎&結膜炎」のコラボ

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