外科医であり、母であり、漫画家でもあるさーたりさんが、ドクターとしての日常を描きながら健康に役立つ情報などをお届けする4コマ漫画連載「オペ室より愛をこめて」。今回はちょっと不思議な"疾患"にまつわるお話です。


病状説明にマニュアルが存在する?

「肛門に何か入った! 」という状態を「直腸異物」と呼びます。教科書にもあまり書いてないし、大学の授業でも習わないにも関わらず、救急外来でお目にかかることが多い疾患(?)です。問診してみると、皆さんマニュアルでもあるのかと疑うくらい判を押したように「風呂場で転んだ」とおっしゃいますが……そんな簡単に肛門にクリーンヒットしませんよ。

人それぞれの嗜好(しこう)ですから、そのこと自体をとがめることはしませんが、外科医の立場からしますと恥ずかしくても正直に教えてもらえたほうが助かります。



筆者プロフィール: さーたり

某大学病院勤務の消化器外科医。2児の母の生活、外科医の日常、漫画・アニメへの溢れる愛を描き散らしたブログ「腐女医が行く!!~外科医でママで、こっそりオタク~」を絶賛随時更新中。