【連載】

憧れの活魚料理を自宅で! 釣った魚でクッキング

4 ウミタナゴで尾頭付き料理に挑戦

    土方幸子  [2008/09/01]

    今回の最大ミッション、「揚げ物以外の料理をつくる」。この連載で3回連続揚げ物が登場しており、私自身もなんとなく気になっていたのだが、先輩編集者からも突っ込みが入ったのだ。本末転倒気味ではあるが、「どんな魚が来ても今回は絶対揚げ物以外!!」と決意したところに届いたのはウミタナゴだった。

    こちらがウミタナゴ。パッと見た感じ、マダイの幼魚のよう。平たい体が特徴的

    今回、釣りライターが行っていたのは千葉・木更津の沖堤防。そこで20cm強のウミタナゴが数匹釣れたのだという。一見するとマダイの幼魚のようだが、こちらは非常に淡白な白身の魚。今連載が始まって以来の大物だったので、まずはシンプルに塩焼きにしてみた。

    千葉・木更津の沖堤防

    ちょっとひと工夫の塩焼き

    材料
    ウミタナゴ / 塩 / カボス / 自家製ラー油(市販のラー油に中国山椒や刻んだニンニク、ドライレモングラスを加えたもの)

    つくり方

    1.鱗や内臓、エラを取り除き、きれいに洗っておく。火の通りがよくなるよう、飾り包丁を入れておく。
    2.軽く塩を振って焼く。皿に盛り、カボスを添える。

    自家製ラー油を少量かけると、味に劇的な変化が

    ウミタナゴは非常にシンプルな味なので、味付けが塩だけでは物足りないと感じるかもしれない。そこで提案したい調味料が自家製ラー油だ。市販のラー油だと辛味が強すぎるので、中国山椒(なければ普通の山椒で)の粉末やごく少量の刻んだニンニク、乾燥のレモングラスを細かく切ったものを市販のラー油に加え、一晩寝かせると、奥深い味わいの自家製ラー油ができあがる。これが焼き魚と意外なほどに合う! ちなみにこの自家製ラー油は冷奴や蒸し鶏などとも相性抜群。もちろん、餃子にも合うのでぜひ挑戦して欲しい。

    さて、ウミタナゴ料理2品目はイタリア料理のアクアパッツァにした。アクアパッツァとは、白身魚や貝類に水を加えて軽く煮込んだ料理。今回は水をほとんど使わず白ワインで煮て、華やかな味に仕上がるよう工夫をしている。

    ウミタナゴのアクアパッツァ

    材料
    オリーブオイル / ニンニク / ウミタナゴ / プチトマト / 白ワイン / 乾燥ハーブミックス

    つくり方

    1.フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、ニンニクのスライスを加えて薄く色づかせる。
    2.1に、鱗や内臓、エラを取り除いたウミタナゴを入れる。4等分したプチトマト、白ワイン、乾燥ハーブミックスを入れたら蓋をして、蒸すような感覚で魚に火を通していく。
    3.ウミタナゴに火が通ったら、出来上がり。汁気がたくさん残っている場合は、ウミタナゴを皿に持ってから強火にして水気を飛ばし、程よく煮詰まってきたところで火からおろし、ソース代わりとして使うとよい。

    ウミタナゴは淡白なので、シンプルに仕上げるというよりかは、調理の上でちょっとした工夫が必要な魚のように思われる。そこで、塩焼きでは自家製ラー油でアクセントを付けた。市販のラー油は和食には合わせにくいので、アレンジすることで辛すぎない奥深い味わいのラー油にし、焼き魚にも合うようにしている。

    アクアパッツァはオイルを使っているので身がパサパサにならず、しっとりとした食感になって特にオススメ。ニンニクを使ってはいるが、プチトマトや白ワインの爽やかな酸味によって上品な食べ味となっている。

    今回は、せっかく大物が釣れたということで、"一匹丸ごと料理"を心がけた。焼き魚でもアクアパッツァでも、尾頭付きというのはちょいと豪勢な雰囲気がしてよい。実際、慶事の際の料理としても供されるわけだし。……ということで、ウミタナゴクッキング、これにて無事終了!

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