【連載】

わずか5分でスキルアップ! Excel熟達Tips

35 「合計」や「平均」を素早く求める快適操作

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クイック分析の活用

Excelには「クイック分析」という機能が用意されている。この機能はExcel 2013から採用されたもので、条件付き書式の指定、グラフの作成、関数の入力などの操作を手軽に行える機能だ。まずは、このクイック分析を使って「合計」や「平均」を調べる方法から紹介していこう。

クイック分析を使用するときは、まず対象となるセル範囲を選択。以下の図に示した例では「B4:E10」のセル範囲を選択している。続いて、「クイック分析」のアイコンをクリックする。

セル範囲の選択とクイック分析

アイコンをクリックすると、処理内容を指定するポップアップが表示される。ここでは「合計」の項目を選択し、一覧の中から計算方法を指定する。なお、計算結果を行う方向は、「縦方向」または「横方向」のいずれかを指定できる。

計算方法と表示位置の選択

たとえば、「合計(横方向)」のアイコンをクリックした場合は、選択範囲の右側に関数SUMが入力され、その計算結果がワークシートに表示される。

クイック分析により算出された合計

このとき、アイコン上にマウスポインタを乗せると、クリックしないでもクイック分析の計算結果が表示されるので、「関数SUMを入力するほどではないが、合計を一時的に確認したい」という場合に活用できるだろう。

アイコンをクリックしなかった場合(オンマウス)

なお、同様の手順でグラフを一時的に表示することも可能だ。こちらは「グラフを作成するほどではないが、念のためデータの推移を確認しておきたい」といった場合に活用できるだろう。

クイック分析を使ってグラフを一時的に表示(オンマウス)

ステータスバーを使った合計、平均の確認

単純に「合計」や「平均」を確認したいだけなら、ステータスバーを利用する方法もある。こちらは「セル範囲を選択するだけ」という簡単な操作手順だ。

セル範囲の選択

セル範囲を選択した状態でウィンドウ下部にあるステータスバーを見ると、「平均」「データの個数」「合計」の値が表示されていることを確認できる。

ステータスバーに表示された「平均」と「合計」

「選択範囲の平均と合計がステータスバーに表示されること」はExcelの基本的な仕様のひとつだが、意外と知らない人も多いようだ。合計や平均を最も手軽に確認できる方法なので、この機会に覚えておくと役に立つだろう。

なお、ステータスバーに表示する項目をカスタマイズすることも可能。ステータスバーを右クリックし、表示する項目にチェックマークを付ければよい。

ステータスバーに表示する項目のカスタマイズ

セル範囲を指定してから関数を入力

最後に、合計を算出する「関数SUM」を入力するときに役立つテクニックを紹介しておこう。関数SUMは、「Alt」+「=」のショートカットキー(「Alt」+「Shift」+「-」キー)で入力することもできる。

セルを選択して「Alt」+「Shift」+「-」キーを押すと、関数SUMが入力される

この場合、合計するセル範囲は自動的に識別される。ただし、状況によっては意図していないセル範囲が自動識別されてしまう場合もある。たとえば、以下の表の場合、西暦を示す「2011」(B5セル)まで合計するセル範囲として認識されてしまう。

意図していない範囲まで計算対象に含まれた状態

このような場合は、手動で引数(合計するセル範囲)を修正しなければならない。そこで、先にセル範囲を指定してから関数SUMを入力する方法も覚えておくとよい。

たとえば、C5~E5のセル範囲を選択した状態で「Alt」+「Shift」+「-」キーを押すと、「C5~E5の合計」を求める関数SUMを自動入力できる。

範囲を選択した状態で「Alt」+「Shift」+「-」キーを押すと、選択していたセル範囲を合計する関数SUMが自動入力される

ちなみに、関数SUMの計算結果が入力されるセルの位置は、範囲の選択状況に応じて変化する。先ほどの例のように「横1行のセル範囲」を選択した場合は、右隣にあるセルに関数SUMが入力される。一方、「縦1列のセル範囲」を選択した場合は、すぐ下にあるセルに関数SUMが入力される。

縦1列のセル範囲を指定した状態で「Alt」+「Shift」+「-」キーを押すと、C6セルに関数SUMが自動入力される

ただし、選択範囲の「右隣」や「すぐ下」のセルに何らかのデータが入力されていた場合は、例外となるので注意すること。たとえば、先ほどの例でD2~D4のセル範囲を選択し、「Alt」+「Shift」+「-」キーを押すと、D6セルに関数SUMが入力される(合計されるセル範囲はD2:D4)。

D2~D4のセル範囲を選択した状態で「Alt」+「Shift」+「-」キーを押すと、D5が埋まっているため、D6セルに関数SUMが自動入力される

このように、状況に応じて「関数SUMが入力されるセル」が変化することを覚えておく必要もある。まとめると、以下のような仕組みだ。

◆関数SUMが入力されるセル

  • 「横1行のセル範囲」を選択 …… 右側に登場する最初の空白セル
  • 「縦1列のセル範囲」を選択 …… 下側に登場する最初の空白セル

また、「2行以上のセル範囲」を選択した場合は、その下側に関数SUMが自動入力される仕組みになっている。この場合、合計を算出できるのは「縦方向のみ」となり、横方向について合計を算出したい場合には使えない。

2行以上のセル範囲を選択した状態で「Alt」+「Shift」+「-」キーを押すと、B6~E6セルに関数SUMが自動入力される

ショートカットキーを使った関数SUMの入力は便利に活用できるものの、その仕組みをよく理解していないと予想外の結果を招くケースもある。気になる人は、時間があるときに実際に試して研究してみてはいかがだろう。

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インデックス

連載目次
第36回 条件に合うセルだけを合計できる「関数SUMIF」の使い方
第35回 「合計」や「平均」を素早く求める快適操作
第34回 ピボットグラフを活用したデータ分析
第33回 ピボットテーブルの基本的な使い方(2)
第32回 ピボットテーブルの基本的な使い方(1)
第31回 行と列を入れ替えた表の作成
第30回 グラフシート、近似曲線など、覚えておくと役立つグラフ関連機能
第29回 「縦棒」と「折れ線」を組み合わせた複合グラフの作成
第28回 横軸のカスタマイズと「軸の交点」を変更したグラフ
第27回 グラフの縦軸の書式を詳しく指定する
第26回 グラフを自在に編集するための基本テクニック
第25回 コンボボックスを使って選択肢からデータを入力
第24回 上下ボタンを使って数値を手軽に増減させる
第23回 フォームを使ってカード型データベースのようにExcelを使う
第22回 並べ替えに必須の「ふりがな」を自動入力する
第21回 データバーの書式を自由自在に設定する
第20回 条件付き書式を使いこなす
第19回 数式の利用時に覚えておくと便利な機能
第18回 相対参照と絶対参照を使い分ける
第17回 Webに掲載されているデータの有効活用
第16回 データをグループ化して表示/非表示を自由に切り替える
第15回 集計機能を使った合計の自動計算
第14回 サイズの大きい表を印刷する応用テクニック
第13回 サイズの大きい表の印刷
第12回 “見出し”の固定と画面分割の活用
第11回 VLOOKUP関数の使い方と応用テクニック
第10回 データの前後に「〒」や「様」などの文字を自動付加する
第9回 日付データから年齢や期間を算出する関数DATEDIF
第8回 時刻の表示をカスタマイズする「ユーザー定義」の表示形式
第7回 月日を必ず2桁で表示する「ユーザー定義」の表示形式
第6回 「列の幅」と「行の高さ」をcmで指定
第5回 一覧から項目を選んでデータを入力
第4回 「フォントの指定」と「行の高さ」の関係
第3回 データの一括入力と書式指定の繰り返し
第2回 文字数が異なるデータの両端を揃えて配置
第1回 セル範囲を短時間で自由自在に選択する

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