【連載】

わずか5分でスキルアップ! Excel熟達Tips

6 「列の幅」と「行の高さ」をcmで指定

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今回は、「列の幅」と「行の高さ」の指定について紹介していこう。「列の幅」や「行の高さ」はドラッグ操作により変更できるが、この際に表示される数値の単位は「文字数」または「ポイント」となるため、『どのようなサイズで印刷されるのか?』を予想するのは難しい。そこで、幅や高さをcm単位で指定するテクニックを紹介しておこう。

幅、高さをcm単位で指定するには?

「列の幅」や「行の高さ」を変更するときは、列番号や行番号を区切る線をマウスでドラッグするのが一般的だ。この際に表示される数値は、幅が「文字数」、高さが「ポイント」となっている。ちなみに、幅のサイズを示す「文字数」は、標準の文字サイズ(11ptの半角文字)を基準単位としている。

「列の幅」の変更

「行の高さ」の変更

「列の幅」や「行の高さ」を数値で指定することも可能だ。たとえば、「列の幅」を数値で指定するときは、列番号を右クリックして「列の幅」を選択する。同様に、行番号を右クリックして「行の高さ」を選択すると、高さを数値で指定する画面が表示される。

「列の幅」を数値で指定

この場合も基準となる単位は、幅が「文字数」、高さが「ポイント」となる。とはいえ、状況によってはcmやmmといった単位でサイズを指定したい場合もあるだろう。このような場合は、「5cm」のように“単位付きの数値”を入力すればよいと思うかもしれない。しかし、実際には上手くいかない。「5cm」や「10mm」のように数値以外の文字を入力すると、以下の図のようなエラーが表示されてしまう。

“単位付きの数値”が使えないことを示すエラー

要するに、幅は「文字数」単位、高さは「ポイント」単位でしか指定できないことになる。しかし、操作手順を少し工夫すれば、cm単位で幅や高さを指定することも可能となる。順番に解説していこう。

まずは、画面表示を「ページ レイアウト」に切り替える。この操作は、ウィンドウ右下にあるアイコンをクリックするか、もしくは「表示」タブで「ページ レイアウト」を選択すればよい。

画面表示を「ページ レイアウト」に切り替える操作

あとは、通常と同じ手順で、幅や高さを指定する画面を呼び出すだけ。すると、cmの単位が付いた状態で「幅」や「高さ」を指定する画面が表示される。

「列の幅」を数値で指定する画面を呼び出した場合

これで「列の幅」や「行の高さ」をcm単位で指定することが可能となる。そのほか、単位の部分をmm(ミリ)やin(インチ)に書き換えてサイズを指定することも可能となっている。

「列の幅」に「5cm」を指定すると…

「列の幅」が指定したサイズに変更される

以降は「標準」の画面表示に戻して作業を続行するだけ。この操作は、ウィンドウ右下にあるアイコンをクリックすると実行できる。

「標準」の画面表示に戻す操作

このように、「列の幅」や「行の高さ」の指定は、画面表示に応じて単位が異なる仕様になっている。同様の処理を行う操作なのに、なぜ「標準」の画面表示ではcmやmmの単位を指定できないのか? 非常に不可解ではあるが、そういう仕様なのだから仕方がない。

理屈はともかく、幅や高さをcm単位で指定するときは「ページ レイアウト」に切り替えてから作業を行う、と覚えておけば様々な場面に対応できるだろう。

Excelを使って5mm方眼紙を作成

続いては、さらに理解を深めるための実験をしてみよう。ここでは、Excelを使って5mm方眼紙を作成してみる。

この手順そのものは特に難しくない。先ほど示した方法で、ワークシート全体について「列の幅」と「行の高さ」を0.5cmに指定し、格子状の罫線を描画すると、5mm方眼紙が完成する。罫線を指定するときは、ワークシート全体を選択した状態で「セルの書式設定」を利用するとよいだろう。今回は、雰囲気を出すために、「薄い緑色」で罫線を描画してみた。

ワークシート全体の「列の幅」と「行の高さ」を0.5cmに変更

ワークシート全体に「薄い緑色」の罫線を描画

念のため、サイズが正しく指定されているか再確認してみよう。列番号を右クリックして「列の幅」を選択すると、幅が0.48cmに変更されているのを確認できると思う。

「列の幅」を再確認

幅0.5cmを指定したはずなのに、勝手に0.48cmに変更されてしまうのは、内部的な処理がインチで行われていることが原因と考えられる。つまり、0.5cmをインチに換算して0.19inと記録していることになる。これを再びcm単位に換算すると、0.19in≒約0.48mmとなる。よって、0.48mmというサイズが表示される(単位の換算処理は切り捨て)。

このような場合は少し大きめのサイズを指定しておくと、より近いサイズを指定できるようになる。たとえば、幅と高さに0.51cmを指定すると、0.51cm≒0.20inとしてサイズが記録される。これを再びcmに換算すると、0.5cmと表示されるようになる。

試しに、この設定で方眼紙を印刷してみよう。ただし、普通に印刷の操作を行うと、「印刷する対象がありません。」と表示されてしまう。空白セルしかないワークシートを印刷するときは、あらかじめ1ページ分のセル範囲を選択しておき、印刷範囲に「選択した部分を印刷」を指定する必要がある。

1ページ分のセル範囲を選択

「選択した部分を印刷」の指定

これで5mm方眼紙の印刷は完了。実際に各マス目のサイズを定規で測ってみると、5mm間隔で線が描画されているのを確認できると思う。ただし、10マス分、20マス分というスケールで計測すると、若干の誤差が生じてしまう。

そもそも、Excelは1/100インチ単位でサイズを記録しているようで、メートル法に直すと約0.254mmが最小単位になる。よって、5mmのサイズを厳密に再現することはできない。少しずつ誤差が積み重なっていき、1mm以上の誤差になるケースも少なくない。もちろん、プリンターの精度にも左右される問題となる。

とはいえ、一般的な用途に使うのであれば、全く問題のないレベルの方眼紙を作成できる。製図のように正確性が問われる用途には向かないが、配置図やドット絵の下敷きとしては十分に活用できるだろう。もちろん、サイズ指定を工夫することで、ユニークなパターンの方眼紙も作成できる。気になる方は試してみるとよいだろう。

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インデックス

連載目次
第30回 グラフシート、近似曲線など、覚えておくと役立つグラフ関連機能
第29回 「縦棒」と「折れ線」を組み合わせた複合グラフの作成
第28回 横軸のカスタマイズと「軸の交点」を変更したグラフ
第27回 グラフの縦軸の書式を詳しく指定する
第26回 グラフを自在に編集するための基本テクニック
第25回 コンボボックスを使って選択肢からデータを入力
第24回 上下ボタンを使って数値を手軽に増減させる
第23回 フォームを使ってカード型データベースのようにExcelを使う
第22回 並べ替えに必須の「ふりがな」を自動入力する
第21回 データバーの書式を自由自在に設定する
第20回 条件付き書式を使いこなす
第19回 数式の利用時に覚えておくと便利な機能
第18回 相対参照と絶対参照を使い分ける
第17回 Webに掲載されているデータの有効活用
第16回 データをグループ化して表示/非表示を自由に切り替える
第15回 集計機能を使った合計の自動計算
第14回 サイズの大きい表を印刷する応用テクニック
第13回 サイズの大きい表の印刷
第12回 “見出し”の固定と画面分割の活用
第11回 VLOOKUP関数の使い方と応用テクニック
第10回 データの前後に「〒」や「様」などの文字を自動付加する
第9回 日付データから年齢や期間を算出する関数DATEDIF
第8回 時刻の表示をカスタマイズする「ユーザー定義」の表示形式
第7回 月日を必ず2桁で表示する「ユーザー定義」の表示形式
第6回 「列の幅」と「行の高さ」をcmで指定
第5回 一覧から項目を選んでデータを入力
第4回 「フォントの指定」と「行の高さ」の関係
第3回 データの一括入力と書式指定の繰り返し
第2回 文字数が異なるデータの両端を揃えて配置
第1回 セル範囲を短時間で自由自在に選択する

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