いよいよ「ダイソン ペットグルーミングツール(dyson groom)」(ダイソンストア価格7350円)をうちのワンちゃんで試してみる。しかし、このギズモ顔(いや、グレムリン顔か)のわけは…

たいていのワンちゃんは掃除機が嫌い…理由はいろいろ

さて、今回は購入した「ダイソン ペットグルーミングツール(dyson groom)」を実際にうちのワンちゃんに試すわけだが、大の「掃除機」嫌であることは前回も書いた。まあ、うちに限らずほとんどの犬は掃除機が嫌いだと思う。轟くモータ音、激しく回転するタービン、グネグネと動くホース、どう考えても好きになれる要素が少ない。しかも、バリカンで毛を刈りながら同時に掃除機のヘッドを外した状態で毛を吸い取っていたら、シッポがスポッと掃除機のパイプに入ってしまうという事件があったり、床の掃除をしている時にタービンヘッドにシッポの毛が絡まったなんてこともあって(飼い主として深く反省しています)、私が見ていない時にダイソンの除機におしっこをかけるほど嫌っているようだ。

ちなみに、うちのワンちゃんはトイレの躾は一応できている(つもり)。だから、掃除機におしっこをかけたら怒られることもわかっている。その上での行動だから完全なムカツキしっこだ。問いつめてもとぼけて知らん顔をするし、叱っても反省する素振りさえない。そんなに掃除機が嫌いか、お前達。でも電化製品にするのだけはやめてくれ…。

嫌いなのは音? それとも吸引?…ギズモ顔の原因はこれ

ダイソンのオンラインストアには、「愛犬をペットグルーミングツールに慣れさせる」というイラスト付のコンテンツがある。これを見ても犬は基本的に掃除機が好きではないようだ。このページでは、掃除機に徐々に慣らす方法が紹介されている。テキストをそのまま引用させてもらうと以下のように書かれている。


愛犬をペットグルーミングツールに慣れさせる


    1:存在になれさせる - お部屋を掃除するときだけ掃除機を出すのではなく、愛犬と一緒に過ごす空間で、掃除機を常に視界に入る場所に置いておきます。
    2:愛犬に掃除機の前でごはんをあげるなど、掃除機に近づける工夫をする。
    3:ヒント2を、今度は掃除機にスイッチが入った状態で試してみる。
    4:ペットグルーミングツールを掃除機に装着していない状態で、愛犬をグルーミングしてみる。
    5:愛犬がこれらのステップに慣れたら、今度はペットグルーミングツールを掃除機に装着した状態でグルーミングしてみましょう。
    6:うまくできたら、愛犬をほめてあげたり、大好きなおやつをあげてください。

さて、うちのワンちゃんは掃除機は嫌いだが、さすがに姿や音ぐらいではそんなに驚かなくなっている。だから、ダイソンの掃除機にグルーミングツールを装着して電源をオンにして近づけても嫌な顔をするだけで逃げ出したりはしない。ダイソンの言う「3」まではクリアできていると思う。もちろん、ブラシの部分だけなら敵意は持っていないので「4」もほぼ問題ない。問題は電源を入れて行なう「5」の段階だ。ここから、スタートしよう。掃除機にグルーミングツールを装着して電源をオンにして、さあやってみようか、と体にブラシを当てると顔が少し恐くなった。まずいなあ、そのうち噛み付きそうな感じ。明らかに嫌がっている。次に掃除機の電源を切ってブラッシングしてみる。お、これは平気だ。どうも吸い込みながらのブラッシングすると気に入らないらしい。

掃除機の電源がオフだとおとなしいけど、電源をオンにしてブラッシングすると「ガウ!」と怒りました

犬は種類によって性格が大きく異なるし、さらに同じ犬種でも個体によってずいぶん差がある。うちは全員ミニチュアダックスなのだが、「陽気」で「甘えん坊」で「傷つきやすく」て「さみしがり屋」という共通点を除けば、性格はまったくと言っていいほど違う。もちろん、掃除機に対しての態度もまちまちだ。3匹の反応は以下のとおりとなった。

  • 1匹目(性格=ひねくれ者、あまり吠えない、諦めが速い、掃除機はあまり好きではない)
    →なんか嫌だけど、まあ、がまんできなくもないかな、という感じ。最後はかなり慣れてきた。
  • 2匹目(性格=抜け目がなく頭が切れる、ほとんど吠えない、超が付くほど掃除機は大嫌い)
    →電源を入れただけでロケットのようにどこかに飛んで行ってしまった。最後は観念したのか我慢していた。
  • 3匹目(性格=超甘えん坊、よく吠える、諦めが悪い、掃除機は好きでもなく嫌いでもなく)
    →なぜか左側をブラッシングすると歯を剥き出して怒り出した。反対側は逆に気持ちがイイらしい。

同じダックスでもグルーミングツールへの反応はずいぶん違うものだなあと思ったが、時間を多少かければ解決しそうだ。3匹の実際の様子は動画を掲載したので見てほしい。

グルーミングツールは本当に便利なのか…結論はと言うと

ワンタッチで毛をブラシ部分から取り去る掃除機能が付いたスリッカーブラシや掃除機の先につけてブラッシングするツールは他のメーカーからも発売されていた。しかし、両方の機能を併せ持ったツールは、今回取り上げたダイソンの製品しか見たことがない。また、今回は抜け毛を中心に話を進めたが、抜け毛だけでなく皮膚の古い角質を吸い込むことができる機能はアレルゲンの飛散の対策にもなる。ワンちゃんにとっても自分の皮膚の角質に加えて体に付着したハウスダストや花粉を除去できるので彼らのアトピーの予防にもなるらしい。

前回も紹介したが、指をトリガーから離すだけでこのように中央の吸い込み口に抜け毛が入る仕組になっている。毛質によっては1回で吸い込まれない場合があるが、2~3回カチャカチャとやれば大丈夫。ちょっとブラッシングしただけでもこんなに取れる

この製品について個人的に気になった点を1つ書いておこう。うちのミニチュアダックスは、ミディアム~ロングコートといったところだが、大型犬に比べると毛の量は少ないし長さもほどほどだ。だから、グルーミングする際にトリガーを全部押し込まないようにしてブラシの長さを短めにしたほうが彼らも気持ちがイイようだ。しかし、1匹ぐらいは平気なのだが、3匹目ともなると中途半端に指で押し込んでいるせいか親指が疲れてくる。そこで考えたのがスペンサーを間に入れる方法だ。写真のようにスペンサーをトリガーと本体の間に入れることによって微妙な長さを保ったままにすることができる。ただし、私が自分で考えた方法なので推奨はしない。スペンサーが掃除機に吸い込まれたりするとトラブルにつながる可能性があるからだ。あくまでも多頭飼いの人向けにこんなアイデアもあるという程度で考えてほしい。

イレギュラーな方法だが、自前のスペンサーを用意して、トリガーと本体の間に入れると微妙な長さを長時間保つことができる。ただし、スペンサーが吸い込まれてしまう危険性もあるので、マネをする方は自己責任でお願いします

最後に、前回注文した延長ホースが届いたので今回のレポートでも使用しているが、旧モデルになる私のDC12にはちゃんと装着できた。DC12にグルーミングツールを装着したい方は必需品である。また、DC26のユーザーもグルーミングブラシの取り回しの自由度が高くなるし、ホースで長くなった分本体との距離が取れるので、掃除機嫌いのワンちゃんにも多少いい影響が出るオススメ製品だ。

DC12にグルーミングツールを装着すると「巨大な孫の手」だったが、延長ホース(ダイソンストア価格2625円)を間に入れるとこのように普通に使えるようになる。DC26の掃除機本体から出ているホースよりも柔らかいため、自由度が増のでDC26ユーザーにも便利だ