台風が来たり来なかったりしていますね。近所の庭の池から逃げ出した鯉には「もといた場所へお帰り」と声をかけてあげてください。まずりんです。

今回は、くせ者のクライアント様シリーズのひとつ、「かぐや姫系クライアント」についてです。前シリーズの「クライアント様はカノジョ系!?」でチラッと触れておりますが、この手のクライアントはとにかく無理難題をおっしゃいます。その姿、求婚してきた貴族たちに無理難題を言い渡すかぐや姫のごとし。「いやもう、それ矛盾してますから~!」「それ、絶対実現不可能ですから~!」と何度言いそうになったことか…(言ったかもしれん…)。

しかも、こういう方には「本当に仕組みがわからなくて無理難題を言ってしまっている人」と「無理難題だとわかってて言って来る人」の2パターンいらっしゃいます。前者の場合はきちんと説明すれば理解してくださる場合が多いですが、後者は…(無言)。こうした場合、自分たちができる限りの最大限の提案をするしかないと思います。無理難題をどこまでほぐして実現可能なものにするか、これも重要な仕事です。その場で「NO」と言う事はたやすいですが、そればっかりやってたら仕事なんて来ないですからね。もちろん、利益がマイナスになることは避けなければなりませんので、本当にムリなことはお断りするしかないですが…。

しかし、どんなに無理難題だとわかっていても、会社間の関係やその後のメリットを考慮して引き受ける場合もあります。しかし、そのしわ寄せ(徹夜・休日出勤)を制作サイドにすべて押し付けるようなやり方は、個人的には反対です!! 本当にしょうがなかったら腹くくってやるしかないけど、それが当たり前になっちゃいけないんだよ~~!!と、思います。この件に関してはもう色々言いたいことあるんですけど、また別の機会に…。というわけで、皆さんあんまりムリはなさらずに。「NO」と言うのも正しい選択のひとつです。

まずりん
デザイナー/マンガ家/イラストレーター。モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト「モアイ」(講談社)で「独身OLのすべて」を隔週連載中。「オモコロ」でも不定期でマンガを寄稿している。「独身OLのすべて」は単行本化されており、書籍/Kindle版が発売中。

※この漫画はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。