一気に気候が秋めいてきた今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか? お久しぶりのまずりんです。というわけで、皆さまの温かい応援によって呼び戻された「デザイナー 哀の劇場R(リターンズ)」。今シリーズもデザイナーの哀ちゃんとベテランアートディレクター・アデ子さんのふたりがデザイン業界の悲喜こもごもを紹介していきますのでよろしくね~! ワーワー!

さて、今回は「センスがあると信じて疑わないクライアント様」についてです。デザインをずっと勉強してきて、朝から晩までデザイン作業をしているデザイナーにとっては「あ~~~~」と言いたくなるタイプではあります。……が、アデ子さんも言っているとおり、こういう自分のセンスに自信があるタイプのほうが、自分のセンスに自信がないタイプよりある意味やりやすいかな~と個人的には思います。クライアント様が迷って決められず、いろんな方向性のデザインを延々と提案し続けるハメになるのもしんどいので…。

で、クライアントからの修正の話になりますが、これからデザイナーとして働くという方、特に商業デザインの場合は、必ず「これは自分のしたいデザインじゃない」、「クライアントのセンスがない」と思うことが必ず(そして数多く)あります。でも、商業デザインの目的は売り上げや認知度のアップなわけですから、クライアントの要望を満たすのが必須で、そこからさらに踏み込んだ良いデザインを提案するというのがデザイナーの仕事です。デザインのプロとして言うべきところは意見を出して、けしておごらず謙虚な気持ちでデザインにまい進する気持ちが必要ですね。これは自分にも言えることですが……。

でも実際には「マジでこんな(ダサい)修正入れちゃうんですか????」っていうクライアント様もおりますので、そん時はもう「あ~~~~」って言うしかないですね。デザイナーも無になります。

まずりん
デザイナー/マンガ家/イラストレーター。モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト「モアイ」(講談社)で「独身OLのすべて」を隔週連載中。「オモコロ」でも不定期でマンガを寄稿している。「独身OLのすべて」は単行本化されており、書籍/Kindle版が発売中。

※この漫画はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。