前回に引き続き、島根・松江にあるカフェ「CAFFE VITA」(カフェ・ヴィータ)の門脇裕二さんに、エスプレッソドリンクを教えていただく。今回は、ふわふわとしたミルクが印象的なスイーツ風ドリンクも登場する。

テーブル席からもエスプレッソマシンが見える店内

「はちみつマキアート」

まずは「はちみつマキアート」。トッピングに使うホイップクリームのコク、はちみつのやさしい甘み、ココアパウダーのほろ苦さがそれぞれ程よいアクセントとなったホットドリンクだ。ここでは、よりしっかりエスプレッソの味を主張させるため、ダブルショット(50cc)を加える。

材料(1杯分)
ガムシロップ 10cc / スチームドミルク 100cc / エスプレッソ 50cc / ホイップクリーム 適量 / はちみつ 適量 / ココアパウダー 適量

つくり方

1.ピッチャーにガムシロップとミルクを入れ、スチーミングする。
2.カップに1のスチームドミルクを注ぎ入れる。
3.エスプレッソを抽出する。
4.2のカップにエスプレッソを注ぐ。
5.エスプレッソのあとが付いた部分(マキアートと呼ぶ)にホイップクリームをトッピング。続いてはちみつをかけ、ココアパウダーを振り掛ける。

ミルクにグラニュー糖を入れてスチーミングすると、溶け残りが出るのでガムシロップを使う。ちなみにガムシロップは、砂糖と水を同量であわせたものを用いている。甘みが付いているのでこのまま楽しみたい。

「Nove e caffe」(ノーヴェ エ カッフェ / 雪とエスプレッソ)

次は、まるで淡雪のような見た目が印象的な「Nove e caffe」(ノーヴェ エ カッフェ / 雪とエスプレッソ)。この白いトッピングの正体、実はミルクである。スチームしたミルクに板ゼラチンを加えて、冷やしながら攪拌し続けると、このように仕上がる。

材料(1杯分)
ミルク 100cc / 板ゼラチン 1枚(3g) / グラニュー糖 30g / エスプレッソ 25cc / グラニュー糖 3g / ホワイトチョコレート 適量

つくり方

1.ピッチャーにミルクを入れ、スチーミング。
2.水につけてふやかしておいた板ゼラチンを1のミルクに加えて、混ぜ溶かす。
3.ここにグラニュー糖を加え、さらに混ぜて溶かす。
4.氷を入れたボウルにピッチャーをセットし、冷却しながらバーミキサーで攪拌する。
5.もったりと6,7分立てのホイップクリームのようになったら攪拌終了。グラスに入れる。
6.抽出したエスプレッソにグラニュー糖を加えて溶かし、グラスへ静かに注ぎ入れる。ホワイトチョコレートを削ったものをトップに散らして完成。

ミルクの甘みが飛ぶのを防ぐため、65℃以上にならによう注意しよう

最初はスプーンですくいながら、その後はエスプレッソとミルク部分を混ぜながら楽しむのがオススメ。バーミキサーがない場合は、ミキサー(ジューサー)での代用も可能。手順3までは同様で、このミルクをミキサーに入れて攪拌。するとフォーム部分と液体部分に分かれてくるので、ここで攪拌ストップ。ピッチャーなどの容器に移し、手順4のように冷却しつつ、液体部分とフォーム部分を混ぜ合わせると、バーミキサーで攪拌したものと同じ仕上がりとなる。

「ミルクは、5℃もしくは50℃でフォーム状に仕上げることができます」とのこと。スチーミングしながらフォームをつくり、冷却しながら攪拌。これにより、きめの細かい淡雪かんのような仕上がりとなるのだ。

次回はこの連載としては番外編となるが、門脇さんがバリスタを志した理由について伺う。