ビジネスコラボレーションは多種多様なニーズの塊

現代の企業には、コミュニケーションを超えたコラボレーションが必要だ。しかし、どのような企業でもビジネスや組織に違いがあり、決して一様に決められるものではない。また、ビジネスコラボレーションと一口に言っても、ニーズや要件はさまざまである。特に重要なのは直接ツールを活用する社員、エンドユーザーの環境だ。

ディーアイエスソリューション パートナーソリューション2課 係長 藤重雄喜氏によれば、エンドユーザー環境の違いには大きく3つのポイントがあるという。なお、同社はこれまでの連載で紹介してきたダイワボウ情報システムのグループ企業だ。

ディーアイエスソリューション パートナーソリューション2課 係長 藤重雄喜氏

1つ目は、コミュニケーションを取る端末だ。PCしか利用しない内勤の社員もいれば、スマートフォンを中心に利用する営業担当者もいる。工場や建築などの現場では、タブレットを活用する例も多い。

2つ目は、自社内のユーザーと自社外のユーザーがいる点である。従来のビジネスコミュニケーションツールは、主に自社内ユーザー向けであった。しかし、現在のビジネスにおいては、自社内外でコラボレーションを図りたいというニーズが増えている。

3つ目は、既存のコミュニケーション環境だ。使いなれたものを止めて、まったく新しいツールを利用するのは、苦痛を伴うものだ。個人向けのメッセンジャーツールを利用していたり、Webブラウザしか使っていなかったりするかもしれない。こうしたユーザーに対して、ビジネスに最適な使いやすいツールを提供しなければならない。

「エンドユーザーは、使いやすい環境で自由にコミュニケーションを取り、効果的なコラボレーションを実現したいと考えています。ミッションクリティカル性の高いコミュニケーション機能は、ネットワークやセキュリティ、システム管理についても考えなければなりません。しかも、すぐれたツールには、多額の投資が必要となる場合が多い、という現状もあります。こうした課題に対して、私たちシステムインテグレータはどのような提案を行うべきかと悩んでいました」(藤重氏)

新しい文化を提案できるCisco Spark

藤重氏の悩みに回答を出したのが、シスコシステムズの「Cisco Spark」だ。ビジネスコラボレーションに求められる機能が多数盛り込まれており、管理性・可用性にすぐれたクラウドサービスであることは、これまで4回にわたり紹介してきた。

Cisco Sparkのビジネスメッセージングの機能は、無償のアカウントで始めることができるため、協力会社や取引先に負担を強いることなく、社外ユーザーに気軽に参加してもらうことができる。各種デバイス/OS向けのアプリケーションが揃っており、ハードウェア端末のラインアップも豊富なため、利用者や場所を選ぶことがない。

クラウドサービスであるため、初期コストが高額で構築も運用も煩雑になりがちなオンプレミスのビデオ会議システムと比べて、容易に始められるというメリットは大きい。一部の部門などからスモールスタートすることは、従来のコミュニケーションシステムには難しかったことでもある。

ビデオ会議やメッセージングなどのログ、ホワイトボードに記述した内容、共有したプレゼンテーションファイルなどは、クラウドサービス上に安全に記録しておけるため、従来のような一過的なコミュニケーションから脱し、連続性のあるコラボレーションが実現される。

藤重氏のようなシステムインテグレータにとって、クラウドサービスそのものは、安価で利益の小さい商材に見える。しかし同氏は、Cisco Sparkにはそれ以上の価値があると断言する。

「Cisco Sparkは、単なるコミュニケーションのためのソリューションではなく、新しい文化を提供するものと考えています。例えばビデオ会議は、インフラの構築費用が不要なため、小さな端末をさまざまな場所に設置して、いつでも気軽に利用できる環境を整えられます。私たちは、Cisco Sparkによって、“新しい働き方”を提案できるようになったのです。ユーザーからも、よい変革だと高く評価していただいています」(藤重氏)

藤重氏は、ビジネスメッセージングやビデオ会議、Web会議といった質の異なる会議を、柔軟かつシームレスに切り替えられる点も、Cisco Sparkの特徴だと述べる。コミュニケーションの「ギアチェンジ」をスムーズに行えるというのは、これまでのシステムでは実現できなかったことであり、ビジネスコミュニケーション文化に変革をもたらす利点と言えよう。

写真は4回目で紹介した「Cisco Spark Board」を利用し、タブレットとリアルタイムに連動し資料や情報を共有する様子

社内外のスタッフがコラボして品質の高いサービスを実現

Cisco Sparkの導入効果について、少し事例を紹介しよう。

A社では、国内に5つの拠点を持ち、住宅向けを中心とした建築資材の販売を行っている。取り扱う製品は多岐にわたるため、営業担当者は、専門の技術担当者のスケジュールを調整して顧客を訪問し、ニーズに最適な製品の案内や問題解決の提案など、細やかなサービスを提供していた。

しかし、すべての営業現場に技術担当者を同行させることは困難で、スケジュールの調整もままならない。技術者が同行できない場合は、新たな質問に回答するまで時間を要することもあった。

同社は、コミュニケーションの課題を解決するため、手軽に利用できるビデオ会議システムの導入を検討した。そこで出会ったのが「Cisco Spark」というわけだ。

クラウドサービスであるCisco Sparkは、インフラへの投資や管理が不要で、迅速に利用を開始することができる。同社は、シスコシステムズが提供する小型の端末に注目し、営業担当者が持ち運びして利用できると考えた。

同社では、すべての拠点に「Cisco DX70」を配備した。営業担当者は、タブレット端末を持って一人で客先に出向き、社内の専門家がDX70を用いてビデオ会議で参加する。これならば、タイトなスケジュールでも調整が容易で、急な質問や追加の情報提供にもスムーズに応えることができる。社内外のスタッフがリアルタイムにコラボレーションすることで、品質の高いサービスを提供できるという良例だ。

藤重氏は、「同社は、Cisco Sparkを気にいってくれており、もっとさまざまな用途に活用したいと考えています。私たちも、ビジネスメッセージングなども活用し、コミュニケーションをコラボレーションへと進化させてほしいと考えています。そうした文化を変えるお手伝いを、私たちは積極的に提供していきます」と語る。

次回は、Cisco Spark導入における具体的な事例を紹介する。

Cisco Spark無償体験版はこちら
https://support.ciscospark.com/customer/ja/portal/topics/580829

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