縦書きで読書を楽しむためのビュワー

スマートフォンを持つようになってから読書をする機会が減ってしまったという人も多いかもしれないが、教養のためにもたまにはゆっくり読書をしたいと思うこともあるだろう。

しかし、文庫本をわざわざ購入して持ち歩くのも邪魔になるし、電子書籍として配信されているものの中から購入しようにも、普段読んでいないとどれがおもしろいのかがすぐにはわかりづらい。だったら、古典的名作に触れてみるというのはどうだろうか。

文豪の作品を読んでみようと思うのならば、とりあえず触れてみたいのが「青空文庫」だ。著作権の切れた作品を集めて無料公開しているため、電子書籍専用端末向けに配信されているものも多い。ブラウザで読むことも可能だが、スマートフォンなら専用のビュワーアプリを利用して、実際に本を読むような感覚で読むこともできてしまう。

そんな青空文庫アプリのひとつが「青空読手」だ。青空文庫作品だけでなく、手持ちのテキストファイルのビュワーとしても利用できるから、仕事用のテキスト読むのに縦書きにしたい、という時にも活躍してくれる。

青空読手

作者やランクから読みたい作品をチョイス

起動したらまず「作者」か「ランク」のタブを開こう。このアプリから直接アクセスできるのは「青空文庫」の中でも、アクセスランキングで上位1000位までに入る作品だ。どれも名作、人気作品といえるだろう。

「作者」の欄では、五十音順に作者名が並んでいる。名前の左にあるボタンをタップすると作品リストが開く形式だ。作品数が多い作者の場合、その作品も五十音順に並んでいる。

「作者」タブでは作者名が五十音順に並び、ボタンで作品リストを開く形になっている

複数作品が登録されている場合、作品も五十音順だ

「ランク」の方は、アクセスランキング順だ。作者の名前をよく知らなくとも、人気作品に簡単にアクセスできる。また作者名がわからなくともタイトルがわかる、という場合にはメニューボタンから「検索」を選ぶとキーワード検索ができる。作者名が五十音順では後ろの方になる時も、検索すると便利だ。

「ランク」タブではアクセスランキング順に人気のある作品を探せる

作者名やタイトルでのキーワード検索も可能だ

また「ファイル」からは端末内に保存したテキストファイルの指定ができる。インターネットで公開されている小説や仕事用のドキュメントなどをテキストファイルにして保存しておけば、いつでも縦書きで読むことができる。

見やすい設定で読書を楽しむ

作品名をタップすると、すぐに本文が表示される。標準では古い本が少し日焼けしたような色合いの背景に黒い文字で表示される。ページをめくるのは左右フリックだ。標準ではタイトルが上部中央に、総ページ数と現在のページ数が左下に表示される。

メニューから「設定」を開くと、この背景色の変更が可能だ。背景色は白背景に黒文字、黒背景に白文字という設定のほか、自由に設定した色にすることもできる。

縦書き表示を左右にフリックして読み進める

背景色と文字色を自由に変更して読みやすい環境を作ろう

文字の大きさ、太さの調整とともに、文字間隔、行間も指定可能だ。端末サイズや自分の見やすさに合せて調整すれば、かなり読みやすくなるだろう。

文字サイズは細かく調整可能

最大サイズにすると小さな端末でもかなり読みやすい大きさになる

大きな端末なら最小サイズで一度に読める量を増やしてもよい

また「フォント取得」からフォントをダウンロードすると、明朝体で読めるようになる。端末の持っているフォントではどうも読書の気分が出ないという場合には、利用してみるとよいだろう。

フォントを取得すると明朝体での読書が可能になる

読み途中の場所には自動でしおりを挿入

読んでいる最中にホームボタンを押して戻った時は、次に開いた時も直接そのページが開かれる。戻るボタンでメニューに戻った場合には「しおり」タブに作品名が表示されるから、そこから作品を選択しよう。

「しおり」から開く時にはメニューが表示される。ここで「続きを読む」を選択すると、前回閉じたページから読み進めることが可能だ。さらにページ移動をしたい場合にはメニューから「ページ指定」を選び、スライドバーで移動しよう。

読んだ作品は「しおり」タブに自動的にたまる

「しおり」から開いて続きを読みたい時には「続きを読む」を選択

読みながらページを大きく移動したい時にはスライドバーで移動できる

「つぶやく」では「◯◯なう」という形で作品名を添えたTweetが簡単に行えるようになっている。「作品を調べる」と「作者を調べる」では作品名や作者名をそのままGoogle検索してくれるから、少し興味を持った時には使ってみるとよい。検索結果にはたいてい青空文庫のページや、Amazonのショッピングページも出てくるから、元のページが見てみたい時や、紙の本を読んでみたくなった時にも便利だ。

「データを削除する」からは「しおり」からの削除が行える。しばらく読書をしてリストが煩雑になってきた時には整理するのに利用するとよい。

利用料金:無料

制作者:hyukix

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