Androidでファイルを扱うために必須のファイルマネージャ

Androidには標準で、Windowsでいうところの「エクスプローラー」にあたる機能がない。アプリからいろいろなことをするだけのiPhone的な使い方ならそれで困らないのだが、ファイルをファイルとして扱って保存場所を変更したり、コピーしたりといった使い方をしたい場合にはなんらかのファイルマネージャを別途インストールする必要がある。

最近の端末では販売時になんらかのファイルマネージャがインストールされているものも多いようだが、もし手持ちの端末にファイルマネージャが入っていない、もしくは入っているものが使いづらいようならば「ESファイルエクスプローラー」をお勧めしたい。

「ESファイルエクスプローラー」

端末内のファイルをPC風に扱える

インストールして起動すると、フォルダ名とフォルダアイコンが表示される。PCを使っているユーザーならば、とりあえず基本機能は利用できるだろう。ファイルやフォルダを長押しすると下にメニューが表示され、コピーや切り取り、スカ宇所、名前の変更などが行えるようになる。右端の「他」からさらにメニューを表意受すれば、ファイルの圧縮なども可能だ。

表示する場所は左上のアイコンをタップして表示したメニューから指定する。「ローカル」が端末内だ。「端末」というのが内部の表示できる最上位フォルダで、その中にある「sdcard」が表示メニュー内の「sdcard0」にあたり、これが端末内メモリだ。「sdcard2」フォルダは表示メニューの「ext_sd」にあたり、端末に挿入している外部メモリにあたる。

メニューから表示場所を選択すると、上の小さなアイコンが増える。表示場所を移動しているのではなく、新しいタブで開いているのだ。タブは左右フリックで移動することができ、右上の「x」ボタンで閉じられる。もちろんタブをまたいでファイルをコピーしたり移動したりすることが可能だ。

アイコンの表示サイズや表示方法は選択可能

画像ファイルはサムネイルも表示される

ファイルのコピー&ペーストや名前の変更だけでなく様々な操作が可能だ

端末内の表示したい部分を直接表示メニューから指定できる

クラウドサービスやNASもまとめて扱いOK

表示場所を指定するメニューの「ライブラリ」は画像や音楽の保存フォルダを直接開くためのメニューだ。その下にある「ネットワーク」は、各種クラウドサービスや同じLAN内にあるNASなどを利用するためのメニューとなっている。

「クラウド」を指定した場合、連携可能なサービスから使いたいものを選択し、ID等を入力する。基本的に1度設定してしまえば、次回からはID入力などをせずに利用可能だ。

「LAN」ではネットワークドライブが指定できる。「新規」からドメイン等を指定してもよいし、特にアクセスに制限がなければ「スキャン」で自動的にLAN内を探してもらうこともできる。同じく「FTP」ではFTPサーバの追加が行える。クラウドやNASもローカルストレージと同じく扱えるのがポイントだ。

また「Bluetooth」ではBluetoothで接続している機器からのファイルコピーが行える。端末間でのファイルコピーをしたい時などに便利だ。

LAN内のサーバやクラウドサービスにも対応

DrioBoxやSugarSync、Skydrive、Gdriveなど主要なクラウドサービスと連携する

NASはネットワーク内から自動検出可能だ

FTPサーバへの接続もできる

 複数ファイルのコピーも簡単

ファイルを複数コピーして、一気に同じ場所へ貼り付けたい時には、任意のファイルを長押ししてメニューを表示した状態で、チェックボックスにどんどんチェックをつけてから「コピー」をする。貼り付けたい場所に移動して「貼り付け」を行えば、一括コピーが可能だ。

いくつものファイルを1カ所からコピーして複数の場所に貼り付けたい時には、コピーした上で左上の表示メニューから「ツール」の「クリップボード」を表示する。クリップボードは画面左側に格納されるから、貼り付けたい場所に行ったら引きだそう。クリップボードから貼り付けたいファイルだけをタップすると、1つずつ貼り付けができる。

複数ウィンドウを並べて開いてあちらからこちらへドラッグ、という使い方がしづらいだけに、この機能はぜひ覚えておきたいところだ。

チェックをつけるだけで複数ファイルの選択ができる

クリップボードを表示して細やかな操作も可能

ファイルのコピー&ペーストだけではない多彩な機能

「ツール」の中にはいろいろな機能が格納されている。「SDカード解析」では各種ファイルがどの程度保存されているかなどが一目でわかるように表示してもらえるし、「隠しファイルを表示」をオンにすればシステムファイルなども確認できる。

「リモートマネージャ」はWi-Fi接続している時に、同じネットワーク内にあるPCからスマートフォンの中身をいじるための機能だ。利用開始するとローカルアドレスが表示されるから、PC側から接続して操作できる。多くのファイルを整理したい時などに利用したい。

「ネットマネージャ」ではWi-Fiをオンにして接続する操作や、端末側のテザリング機能を有効にすることが可能だ。「アプリマネージャ」ではアプリケーション本体のバックアップや、別端末への送信などが行える。Google Playにないアプリなどを使っている場合には便利だ。

インストールするだけでダウンロードマネージャ機能や、テキストエディタや音楽プレイヤーなど付属機能が利用できるようになるし、ファイルの圧縮・解凍にも対応。さらに拡張機能をインストールして機能を増やすこともできる。1つのツールでなんでもまかないたいタイプの人にお勧めのツールだ。

「SDカード解析」で表示できる保存ファイルの内訳

アプリケーションファイルのバックアップや送信、アンインストールにも対応

メディアプレイヤーやテキストエディタなどが付属機能としてインストールされる

「ESファイルエクスプローラー」
利用料金:無料
制作者:ES APP Group