【連載】
連載第2回の今回は、出発地によって機内食の味が違う理由をお話しよう。ヨーロッパへ何度か行っているうちに、行きと帰りの機内食のある違いに気がついた。定番メニューの1つであるオムレツの焼き加減に差があるのだ。行きは総じて完璧なまでに火が通してあるが、帰りには半熟のオムレツを食べられる確率が高い。筆者は半熟トロトロ派なので、帰りのオムレツを楽しみにするようになったのだが、どうして行きと帰りで焼き加減に違いがあるのか。
機内食は、航空会社が機内食専門のケータリング会社に発注してつくられるのだが、そのケータリング会社に取材すると、答えを教えてくれた。
「それは日本とヨーロッパの食品衛生に対する行政指導の違いです。分かりやすくいえば、日本では食中毒を避けるために徹底して火を通すよう指導し、ヨーロッパではある程度航空会社の裁量に任せているところがあるわけです」。
筆者が好きなのはスイス インターナショナル エアラインズの現地発のオムレツだったが、確かにアメリカ - ヨーロッパ間で出るKLMオランダ航空のオムレツも人気メニューの1つだった。
なかなか好みの味にありつけないエコノミークラスでも、人気メニューは存在する。フィンエアーのカレー、ANAの「とろけるカスタードプリン」、エアインディアのインドカレー、大韓航空のビビンパ、ヴァージン アトランティック航空の松花堂弁当など。機内食のメニューは数カ月に一度変わるし、予算の都合などでなくなることもあるが、今はウェブサイトでメニューを公開している航空会社が多く、口コミもあるので事前に調べてから乗るのもいいだろう。
ちなにに、ビジネスクラスになると「寿司」と称したメニューが出されるが、実は一度火を通してある。"ロー・フィッシュ(生魚)"ではないので安心して食べていい。
さらに、旅慣れた人なら行きと帰りだけでなく航空会社によっても機内食の味のレベルが全く違うことに気が付いているはず。これには航空会社が機内食にかける予算とケータリング会社の頑張りが大きく影響している。話が長くなるので、これについては次回お話ししよう。
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