羽田や関空からマレーシアまで片道1万円以下、日本中どこへ行っても片道2,000円、往復で予約すれば帰りは990円! たまに1円や1ドルで航空券が売られることだってある。LCCの最大の魅力といえば、そうした激安なセール運賃だろう。思わず「そんなに安く売ったら会社、潰れちゃうんじゃない!?」と心配したくなるかもしれないが、それはない。

ジェットスター・ジャパンは毎週金曜日に「ラッキーフライデーセール」を実施。セール内容は毎週変わる

セールについてくる3つの条件

セールにはまず間違いなく3つの条件が付く。座席の数、搭乗日、予約期限の3つだ。特に座席の数は利用者には分からない。「就航一周年記念! 日本全国どこでも1円! 限定5,000席!」なんてうたっているセールでも、旅行者は便を指定して予約するわけだから、1円の席がどの便に何席あるかが分からないと参考にはならない。

航空会社は過去の予約データを持っており、どの時期にいくらで売ればベターかというノウハウがあり、航空業界にはその道のプロもいる。帰省ラッシュの時期にはセールはないし、観光のオンシーズンかどうかにもよるが、分かりやすくいえば、売れ残りそうな便には安い席が多く、混雑しそうな便には少ない。ジェットスター・ジャパンが金曜日に販売する「ラッキーフライデーセール」にもその傾向が見てとれる。

ただし、例外的なのが新規就航便と他社が新規就航した時。前者は認知度を上げたいためにセールを実施し、後者は他社に客をとられたくないからやる。だから、これらのケースでは、採算度外視で全席あるいはかなり多く席にセール運賃が適用される。つまり、狙い目というわけだ。

セールで「勝者」になるポイント

セール情報をいち早く入手する方法は、メルマガ登録、定期的にホームページにアクセスする、SNSなどでつながっておく、といったところ。なお、「他の人よりも早く席をキープするにはどうすればいいですか?」と筆者はよく聞かれるが、決め手となるノウハウはない。

予約の受付がスタートするまでに、その会社の運航路線やウェブサイトの予約の流れをある程度知っておくこと。予約チャネルは、回線の数が少ない電話はすぐに通じなくなるのでNG。ホームページで会員登録をして個人情報の入力を済ませておく、ブラウザに過去の書き込みを記憶させておくなど予約作業にかける時間を短くする、といった工夫くらい。

あまりに予約が取れないと「本当はセールの席なんてないんじゃないの?」とまで疑いたくなるが、過去に国内でそれに近いことをやって批判を浴びた航空会社があったので考えにくい。筆者も数人でチャレンジしてみて、「勝者と敗者」に分かれたことがあったので、やはり早いもの勝ちだと言えそうだ。