Vol.104 彼氏がうつ病と診断、この先ずっと彼を支えていけるのか不安です。

はじめまして。いつもコラムを拝見しています。

私(25歳・会社員)には付き合って2年になる彼氏(29歳・会社員)がいます。職場は異なりますが、同じ職種です。

彼の職場が多忙ということもあり、会うのは一カ月～二カ月に一度くらいですが、お互い特に問題はありませんでした。

しかし最近彼の様子がおかしく、心配になって病院に連れて行ったところ、過労による軽度のうつ病と診断されました。仕事はまだ彼の意志で続けているので、私はなるべく毎日様子を見に行ったり話を聞いたりしています。(住まいが別なので)

私は以前、自分自身が仕事のことで悩んでいるときに彼に支えてもらいました。なので今回は、私が支えてあげたいと思っています。また、同じ職種で共通の夢があるので、それに向けて一緒に頑張っていきたいという気持ちもあります。

しかし、これから先ずっと彼を支えていけるのか自信がなく、とても不安です。私自身も現在、彼のことが心配で仕事がほとんど手につきません。今でも彼が好きで、結婚するならこの人とも思っているのですが、このままでお互いが幸せになれるのか分かりません。 これから時間をかけて彼と向き合い、一緒に乗り越えていきたいのですが、自分が不安に負けないか心配です。

漠然とした内容で本当に申し訳ありませんが、少しでも何かアドバイスを頂けると嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

(25歳・女性・会社員)

ひとりで抱えすぎずに「できること」と「できないこと」を整理する。自分のこともちゃんと心配してあげて

結婚の誓いのことばに「病めるときも、健やかなるときも」とあります。私は、人の真価は、健康で何もかも順調でうまくいっているときよりも、病気をしたり、問題やトラブルを抱えてうまくいかない状況になったりしたときにことわかる…と思っています。

まず、あなたの中で、気持ちを整理してほしいと思います。

というのも、以前、あなたも仕事のことで悩んでいて、彼に気持ちを支えてもらったことがあると言いますが、それは恋人同士だけでなく、友人同士や家族など誰もがやっていることです。

家族や友人、恋人は、話を聞いてそばにいてくれるだけで、じゅうぶん心の支えになる存在なのです。

しかし、今、あなたの彼は、軽度のうつ病と診断されたわけです。もう、ひとりで解決できる、自分の力で乗り切れる「悩み」の段階ではないのです。

悩みを打ち明けられて相談に乗り、気持ちを支えてあげるのと、病気の人を支えてあげるのとは、まったく別の問題と考えたほうがいいと思います。

今の彼は、彼自身やあなたの力だけではなく、医師や専門知識を持った人のサポートも必要としているのです。

メールを読ませていただくと、あなたも彼も、きっと、とてもまじめで誠実な人柄なんだろうなと感じました。

だからこそ、あなたも自分の責任の重大さに不安も感じてしまうのでしょうし、彼も悩みをひとりで抱えて、心に負荷がかかりすぎてしまったのだと思います。

あなたがひとりでできることは限られている。自分が彼にしてあげられることは、ほんのわずかかもしれない。

それをふまえて、今のあなたができること、できればしてあげたいこと、できないことをキチンと分けて、整理してみてはどうでしょう。

私は、仕事も手に付かないというあなた自身も、このままでは悩みのとりこになってしまうのではないかと心配です。

彼の問題を何もかもひとりで抱えて、何でもしてあげようと、あなたが密かに考えているように思えてなりません。

もちろん、彼だって、あなたが支えてくれることはうれしいでしょうし、強い力になるとは思います。

けれど、もしかしたらその反面、あなたの行為に負担や負い目を感じて、またさらに気持ちが落ち込んでしまう可能性もあるかもしれないのです。

あなたはもっと、彼自身の力を信じたり、誰かに頼ったり、相談に乗ってもらったり、周囲の人に甘えていいと思います。

まずは、彼の病気のことで、言ってはいけないこと、やってはいけないことを学ぶところからはじめてみてください。

私は医師ではありませんから、専門的なことはわかりませんが、彼を支えるというよりは、見守るくらいのスタンスで、今までどおりそばにいてあげればいいのではないかと思います。

もちろん、今後、彼の具合の変化によって、あなたがしなければいけないことは変わってくるかもしれません。そのときは、あなたも彼についていって、医師や専門家のアドヴァイスを受け、臨機応変に対処すればいいのです。

今、あなたも彼も、いろいろなことを悪いほうへ悪いほうへと考えてしまっているかもしれませんが、何事もいい方向にいく可能性だってあるはずですよね。

あなた自身の体と心の健康を確保した上で、彼を支えるのではなく、気負わずに、彼のそばにいてあげられればそれでいいのです。　彼のことばかりでなく、自分のこともちゃんと心配してあげてくださいね。

今はつらく、苦しい時間でしょうけれど、あなたには、痛みや悲しみを、強さとやさしさに変えられる、すてきな女性になってほしいなと思います。私としては、今あなたのそばにいて「えらいね」と、ギューしてあげられないけれど、そうしたい気持ちでいっぱいです。

これからのことで不安な気持ちはわかりますが、まずは今できる一歩からはじめてあげてほしいです。

つらくなったら、ひとりで抱えすぎていないか自分を疑って、また「できること」と「できないこと」を再検討する。そんなふうに、一歩一歩、無理せず、あせらず歩いていけるといいと思います。新しい年が、あなたと彼によい道を示してくれることを祈っています。

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