文書の校正を行う際、校正依頼者は、「誰に」「いつまでに」校正をお願いするかを管理しなければなりません。Acrobatの「電子メールレビュー」「共有レビュー」を使ってレビューすると、「トラッカー」ウィンドウでレビューを管理できます。

レビューを管理する「トラッカー」ウィンドウ

Acrobatの「電子メールレビュー」「共有レビュー」を使って依頼したレビューは、「トラッカー」ウィンドウで管理できるようになっています。「トラッカー」ウィンドウは[表示]メニューの[トラッカー]で表示できます。これは、AcrobatでもAdobe Readerでも同様です。

[表示]メニューの[トラッカー]で「トラッカー」ウィンドウを表示する

「トラッカー」ウィンドウには、レビュー以外に共有サーバー、フォーム(別の機会に紹介予定です)などが表示され、現在の状態が表示されます。以下、簡単にこのウィンドウの説明をします。

「トラッカー」ウィンドウでは、レビューや共有サーバーなどが表示され管理できる

(1) 依頼したレビュー、校正を担当しているレビューの確認

「トラッカー」ウィンドウの左の「レビュー」欄の「送信」欄には、自分が依頼したレビューが表示されます。「参加」欄には、他の依頼者から依頼されて参加しているレビューが表示されます。

(2) サーバーのステータス(状態)

共有レビューで利用しているサーバーと、それぞれのステータス(サーバーにアクセスしているかの状態)が表示されます。

(3) PDFの保存場所やステータス

左側で選択したレビュー用PDFファイルの保存場所が表示されます。「注釈を表示」または「ファイルの場所」のリンクをクリックすると、PDFファイルを開いて表示できます。「ステータス」欄には、レビュー中は「アクティブ」と表示され、レビューが終了しているかどうかを確認できます。

(4) 期限の変更とレビューの終了

「期限を変更」をクリックすると、レビューの期限を変更できます。「レビューを終了」をクリックすると、レビューを終了します。一度終了したレビューも「期限を変更」で期限を再設定して再開することができます。

(5) レビュー担当者の一覧とメール送信

レビューの担当者と依頼者が一覧表示され、注釈の収集状況が表示されます。担当者全員にメールを送信したり、校正担当者を追加したりできます。

レビューの終了

レビューが終了したPDFを開くと、文書メッセージバーにレビューが終了した旨が表示されます。この状態では、注釈をアップロードすることはできません。「アーカイブコピーを保存」をクリックすると、注釈の入った状態のPDFを保存できます。保存したPDFには、共有レビューに関するメッセージは表示されません。

レビューが終了したPDFを開くと、文書メッセージバーにレビューが終了した旨が表示される

校正担当者が、期限ぎりぎりまで校正作業をしていて、注釈をアップロードする前に期限が過ぎてしまった場合は、文書メッセージバーに「レビューは終了しました」の旨が表示されますが、PDFを閉じるまでは「注釈をアップロード」と「新しい注釈を確認」は可能です。

なお、期限後にアップロードした注釈は、他のレビュー担当者のPDFにも反映されます。

校正作業中に、レビュー期限が過ぎても、PDFファイルを閉じるまでは「注釈をアップロード」と「新しい注釈を確認」は可能

不要なレビューの削除

「トラッカー」ウィンドウには、自分が依頼または参加したレビューがすべて表示されます。かなり過去のレビューも表示されます。古くなったり管理する必要がなくなったりしたレビューは削除できます。 削除するレビューを選択し、ゴミ箱アイコンをクリックしてください。確認ダイアログボックスが表示されるので[はい]をクリックすると削除されます。

レビューを削除するには、(1)削除するレビューを選択し、(2)ゴミ箱アイコンをクリックする

[はい]をクリックすると、レビューは削除される

「トラッカー」ウィンドウからレビューを削除すると、共有サーバーに保存されていた注釈データも削除されます。注釈データが削除されると、共有レビュー用のPDFからサーバーにアクセスできなくなり、注釈を取り込むことはできなくなります。 なお、担当者に配布するPDFをネットワークフォルダーに保存した場合、注釈データは削除されますが、PDFそのものは削除されないので、必要に応じてネットワークフォルダーから削除してください。