『LOST』とは

南太平洋の謎の孤島に不時着したオーシャニック航空815便の生存者48人のサバイバルを壮大なスケールで描く。柱となるストーリーは、島での日常生活や不可思議な現象だが、随所に各登場人物の過去が挿入され、その人物像がどんどん浮き彫りとなってゆく。そのため、本作はアクション、人間ドラマ、ミステリー、SF……とジャンルを特定出来ないほど様々な要素が入り乱れており、特にシーズン3以降は過去・現在・未来の3つの時間軸が交差する構成で複雑さを増していった。本作と『24 -TWENTY FOUR-』の成功がきっかけで、このように複数のストーリーが同時に展開される"シリアライズ"という手法は、現在の人気ドラマの主流となっている。

前後編となった第1話の制作費は、ABC史上最も高額である1400万ドル(約14億円)に上ったとか

全員"薄着"もポイント

本作のストーリーを盛り上げているのは、医師、犯罪者や元軍人などの訳ありなキャラクター陣だが、島が舞台であるため、全員が薄着であることも見逃せない。ソーヤー役のジョシュ・ホロウェイに至っては、上半身裸になると視聴率が上がるとの逸話があるほど視聴者サービスにつながっている。さらに、登場人物の人種を多様にした結果、世界中で本作を配給する際のハードルが低くなるという恩恵も生んでいる。誰もが1人は共感出来るキャラクターが見つかるよう、配慮されているのだ。

WEBを利用した心憎い展開も

J.J.は共同クリエーターと製作総指揮を務め、印象的なロゴや『フェリシティの青春』『エイリアス』同様にテーマ音楽まで手掛け、トータル・プロデュースを行った。結果、エミー賞のドラマ・シリーズ部門最優秀監督賞を獲得。ドラマも作品賞に輝き、その評価を決定付けた。2010年放送のシーズン6での完結が発表されたが、本編に含まれないシーンをWEBのみで公開する心憎い演出でファンを惹き付けている。ばらまかれた多くの謎をどのように明かしていくのか? 今後の展開から目が離せない。

編集者が実体験した『LOST』のスゴさ

編集Iの友人で某雑誌編集者のYは、週末はだいたいパチンコか競馬。ドラマや映画なんて類は男の見るもんじゃない! とばかりにギャンブルに人生を捧げていたが、そんなある日。何かのきっかけで『LOST』第1話を見たYは驚く。「こんなおもしれーもんがあったのか……」。それからはもう『LOST』漬けの毎日。以前は飲みに行っても延々夜中までダラダラとクダを巻いていたにも関わらず、つい先日は「じゃ、俺『LOST』見るから」と早々に帰っていった。ここまで人を変えてしまう『LOST』……恐るべし。

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発売元:ウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメント

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