今回も、Office 365 Outlook(Exchange Online)のメールのルール機能のうち、ユーザーごとの設定…一般ユーザーが自分の好きに設定できる設定を紹介しますが、その前に、Office 365のオプションメニューの変更について紹介します。

2015年3月現在、Office 365のオプションメニューが、旧メニューから新メニューに切り替わっています。テナントによってまだ旧メニューのオプションメニューが表示されるテナント、すでに新メニューに切り替わっているテナントがありますので、ご確認ください。 当連載の、連載第28回、第29回で紹介した画面は、旧メニューです。当連載では今回から新メニューで紹介します。基本的に設定項目や機能は大きく替わりませんが、オプション設定メニューが左カラムに階層的にまとめられ、設定ページへのアクセスが容易になりました。

(1)Office 365にサインインしてOutlookを開きます。

Office 365にサインインしてOutlookを開く

(2)「設定(歯車)」ボタンをクリックし、「オプション」メニューをクリックします。

「設定(歯車)」ボタンをクリックし、「オプション」メニューをクリック

(3)新しいオプション画面。左カラムにツリースタイルで各種メニューが並び、右側に設定画面を表示します。メニュー名の先頭にある三角マークをクリックすることで、サブメニューを展開したり、折りたたんだりできます。

設定内容については従来と大きな変更はありませんが、設定画面の下部にガイダンスや設定内容が表示されるようになりました。

新しいオプション画面

(4)新しいオプションメニューがどうしても使いにくい場合、また、新しいオプションメニューが不安定な場合には、旧オプションメニューを使用することもできます。それには、「その他」→「古いバージョンへ移動」をクリックしてください。

旧オプションメニューを使用する場合、「その他」→「古いバージョンへ移動」をクリック

※現在、旧メニューから新メニューへの移行期間であるため、暫定措置として旧メニューも使用できるようになっています。新メニューが定着した後、旧メニューは廃止されるものと思われます。

では、ユーザーごとのメールルールの設定として、今回は自動応答と迷惑メール処理について紹介します。

自動応答

メールを受信した時に、Office 365が自動的に返信するのが、「自動応答」の機能です。 たとえば、年末年始休業などの休業中、あるいは出張中、休暇中に、顧客からのメールに対して「○月○日~○月○日まで休業いたしますので、○月○日以降に返信します」といった趣旨のメールを自動返信することが考えられます。また、人事異動や退職などによって担当者が替わった際、旧担当者に対して着信したメールに、自動返信することが考えられます。

Office 365 Outlookの自動応答機能の特徴は、メールの差出人が組織内部(同じテナント)か外部かによって、自動応答のメッセージを使い分けられることです。

(5)オプションメニューの「メール」→「自動処理」→「自動応答」をクリックして、選択します。

オプションメニューの「メール」→「自動処理」→「自動応答」をクリック

(A) オプションメニューの「自動応答」をクリックします。
(B) 「自動応答を送信する」をクリックして選択します。
(C) 自動応答する期間をスケジュールする時は、「次の期間に限り応答を返信する:」にチェックマークを付け、自動応答の開始日時と終了日時を設定します。
(D) 組織内(同じテナント内)のユーザーに対する自動応答メッセージを入力します。
(E) 組織外のユーザーにも自動応答する場合、「組織外の送信者に自動応答メッセージを送信する」にチェックマークを付け、組織外の送信者向けの応答メッセージを入力します。また、連絡先に登録したユーザーにのみ自動応答するか、全ての組織外ユーザーに自動応答するか選択できます。
(F) すべての設定を完了したら、「保存」ボタンをクリックします。

(6)旧オプションメニューでは、次の様な表示になります。機能・設定項目自体は変わりません。

旧オプションメニュー

ブロックまたは許可

メールを受信した時に、メールの差出人アドレスによってメールを受信するか、拒否するか(迷惑メールフォルダーに入れるか)、設定します。 メールの差出人アドレスには、メールアドレスそのものを設定することもできますし、メールアドレスのドメイン名だけを設定し、同じドメイン名からのメールすべてを同じ扱いで処理することもできます。

(7)オプションメニューの「メール」→「アカウント」→「ブロックまたは許可」をクリックして、選択します。

オプションメニューの「メール」→「アカウント」→「ブロックまたは許可」をクリック

(A) オプションメニューの「ブロックまたは許可」をクリックします。
(B) Office 365の迷惑メール自動フィルターを使用するか、使用しないか、選択します。自動フィルターを有効にすると、ブロック設定したメールアドレスからのメールでなくても、迷惑メールと思われるメールを自動的に迷惑メールフォルダーに振り分けます。
(C) 自動フィルターで迷惑メールとして振り分けられたくない、信頼できる差出人のメールアドレスを登録します。ペンボタンをクリックしてメールアドレスまたはドメイン名を入力し、+ボタンで追加登録します。リストから不要なメールアドレスを削除する時は、削除するメールアドレスをクリックして選択し、ごみ箱ボタンをクリックします。
(D) 連絡先に登録してあるメールアドレスをすべて信頼できる差出人とみなすときは、「連絡先からのメールを信頼する」にチェックマークを付けます。
(E) 無条件に迷惑メールとして処理する差出人のメールアドレスを登録します。
(F) Cで登録したメールアドレスと同じ組織(同じテナント)のユーザー以外をすべて迷惑メールとして処理する時は、「信頼できる差出人と宛先のリストに登録されていない送信者からのメールや組織外の送信者からのメールを信頼しない」にチェックマークを付けます。
(G) すべての設定を完了したら、「保存」ボタンをクリックします。

(8)旧オプションメニューでは、次のような表示になります。機能・設定項目自体は変わりません。

旧オプションメニュー