人事が斬る! 転職NG集
第1回 「ダメな業界・会社の選び方」前編
今週から隔週で、人事生活17年、現役の人事担当者、キャリアコンサルタントとして活躍している斉藤義行さんに、これまでに遭遇したダメな転職希望者の事例を紹介していただきます。そして、どうダメなのか、どう変えていけばれば転職がうまくいくのか、コンサルタントの視点からズバッと斬っていただきます。
今週は、面接で必ず聞かれる「志望動機」にまつわるダメな事例をご紹介。まずは、斉藤さんのご挨拶から。
「初めまして、(株)日本構研システムズ 人事部で採用を担当しております斉藤です。 17年間の採用経験を活かし、皆様方に役立つ情報を提供できればと考えておりますのでよろしくお願いいたします」

事例壱

ポイントは休みの多さ

採用情報の中でも年間休日の多さに惹かれて応募したというA君は風のように去っていきました。
明るく旅行が趣味というA君が皆と親しくなるのにさほどの時間は必要ありませんでした。ただ、運の悪いことにA君が入社したときはちょうど忙しい時期。残業、休日出勤が続いていました。既存の社員には当たり前でも中途入社のA君には辛かったようで、彼は入社3カ月を待たずして退社していきました。

事例弐

駅が好き

面接では志望動機を確認するのですが、ときには予想もしないような回答があります。昔のことですが、いつものように志望動機を聞くと笑顔で「○○駅が好きなんですよ」とのこと。不安を感じながらも質問は続けましたが、その続きはここでは控えます。
そうです、この人の志望動機は○○駅であり、業界でも仕事内容でもなかったのです。

本音と建前
 

 転職理由には様々なケースが考えられますが、次の会社を選ぶときに休みが多いとか最寄駅が好き(あまりいないとは思いますが)だとかでは、良い転職とは言えませんよね。充実した毎日を過ごすために休日は大切ではありますが、転職の第一条件には相応しくありません。転職の理由は何なのかもう一度考えてみてください。「何となく」程度では次の会社に行っても同じことの繰り返しになる可能性があります。転職して何をやりたいのか、得意なこと、重要に思っていることなどを掘り下げてみましょう。

 そして、それらを満たす業界や会社を探してください。すべてが揃えばよいのですが、実際にはそううまくはいかないと思います。自分が満足できる範囲を摸索して行動してください。

  ちなみに事例壱のような求人に応募する場合、実際には予期せぬ残業があるといった失敗を避けるために、面接の段階で予め確認しておきたいところです。

 ただし、面接時に休日や待遇面ばかり質問すると印象が悪くなりますので工夫が必要です。例えば、自己PRを兼ねて「ボランティアを行っている関係で休日出勤の頻度をお聞きしたいのですが」とか「転職を機に学校に行こうと思いますが、残業は多いのでしょうか?」というように、探りを入れてみてください。

 くれぐれも「サービス残業はありますか?」、「有給休暇は取れますか?」などストレートに聞かないようにしてください。採用担当者によってはこれだけで不合格にされかねません。

 どうしても知りたいのであれば、内定をもらってから聞いても遅くありませんよね。本音と建前を使い分け、知りたい情報をうまく入手して下さい。

 念のために付け加えますが、弊社では質問内容だけで合格、不合格を判断するということはありません。応募者は何を経験し、どのような資質をお持ちなのかなど、トータル的に判断させていただいておりますので安心してご応募ください(笑)。

(2004年9月21日)

プロフィール
斉藤義行

1987年 中央大学 経済学部卒 同年4月流通業へ就職 以降、卸売業、ソフトウェア業を転々とするも、一貫して採用・教育に拘り続け、現在の(株)日本構研システムズ人事部に至る。

【講師実績】
(株)毎日コミュニケーションズ
毎日就職ナビ 2003年 就活虎の巻 グループディスカッション講師担当
毎日就職ナビ 2004年 就活プレ体験 グループディスカッション講師担当 
就職支援セミナー、再就職支援セミナーなど

【資格】
(特)日本キャリア開発協会 認定 CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
厚生労働省指定キャリア・コンサルタント能力評価試験合格

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