転職裏話〜プロが明かす転職の舞台裏

経験豊富なキャリアコンサルタント・高野秀敏氏に、20代の転職の実態をお伺いするのがこのコーナー。同世代はどんな転職をしているの? そんなギモンを解決します!

【12】「面接でこんなところが見られている!」 【採用される人、されない人編】


 今まで、多くの方の転職をサポートしてきました。大変優秀で、知識も技術も申し分ないのに不採用となった人がいるかと思えば、「えっ!採用されたの?」とオドロキの転職を実現させた人もいます。一体、採用、不採用の線引きはどこでなされるのでしょうか。

 面接は「人」と「人」が対面する場ですので、応募者をどう評価するかは面接官次第です。実力と関係ないところでマイナスの評価をされることは避けたいものです。

●採用される人に共通すること
 人間的な魅力を持つ人は、おおむね希望通りの転職を実現させています。人をひきつける何かを持っている人は、スキルが少しくらい足りなくても採用される確率は高いのです。例をあげればこのような人です。

・自分の考えをしっかり持っている
・ロジカルに考え、シンプルに話すことができる
・発想が面白い
・笑顔が素敵
・愛嬌がある

●レジュメと本人のかけ算
 ただし、上記のような素養に自信のない人でも、挽回のチャンスはあります。
 面接だけでは十分アピールができないという人は、レジュメとのかけ合わせによる効果に期待してみませんか。その際に肝心なことは、「どういう経歴を持ち(レジュメ)、今後どんなことに挑戦したいか(面接)」という軸をぶれさせさないことです。

 ただ、異業種からの転職は、経歴とこれからやりたいことがぶれてしまいがちです。ですから、仕事をどれだけ理解しているのか、どんな決意で転職を決めたかを中心にアピールする必要があります。華やかな面だけでなく、地道な面もしっかりと認識した上で、新しい仕事に挑戦したいというタフさを持ち合わせていることを伝えてみましょう。

●アピールポイントを間違えていませんか?
 面接では、積極的に自分をアピールしなければ……、という脅迫観念にとらわれて、逆にあなたの評価を下げるひとことがあります。

「何か質問はありませんか」と聞かれたとき、
「御社の教育制度を教えてください」と質問をする人。

『学ぶ姿勢がある』ことをアピールしようとしたのだと思いますが、実はこれは社会人としての姿勢ができていないと評価される典型的な例です。理由は二つあります。
 まず一つは、転職者は新卒ではなく、即戦力としての活躍が期待されているのですから、スキルを持っていることは大前提です。会社の教育制度を質問することは、「会社のサポート下で学ぶ」つもりと受け取られてしまいます。
 もう一つは、教育制度などは会社のHP上で紹介されていることがほとんどです。HPの内容を質問することは事前準備が足りないと思われても仕方がありません。同様に、福利厚生に関する質問も避けた方が無難でしょう。

「どうして転職しようと考えたのですか」と聞かれ、
「上司が嫌な仕事ばかりを自分に押し付ける」と勤務している会社について主観的な悪口を言う人。
 これは絶対にNGです。ただ、客観的に見て会社から不当な扱いを受けている場合には、その事実は話しても大丈夫です。例えば「給料が勝手に10%カットされていた」等は不当な扱いにあたりますので、話しても問題ありません。

 とにもかくにも、面接で“この人と働きたい”という雰囲気が全体から醸し出されることが成功のカギだと言えるでしょう。

キャリアコンサルタント高野から

今、転職業界は「買い手市場」ですので、面接では仕事に対する意識や認識をしっかりと伝え、自分のタフさをアピールするとよいでしょう。「自分を評価すると、今はまだ50点。だが御社で100点、200点となるように頑張りたい」と、自分に厳しい姿勢を伝えるのも手ですが、その場合は「どんな場面で、どのように頑張るのか」具体的なビジョンを持って発言してみてください。
転職者は、その会社の同年代の社員よりも「仕事がデキる」ことが求められています。自分が転職先で何ができるかをアピールするためにも、企画書などを作って持参するのもオススメです。

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高野 秀敏(たかの・ひでとし) 高野 秀敏(たかの・ひでとし)

宮城県生まれ。東北大学経済学部卒業後、人材総合サービスのインテリジェンスに入社。人材紹介サービスの立ち上げに携わり、その間3000名を超えるビジネスパーソンのキャリア・アドバイスを行って適職に導く。併せて、キャリアコンサルタントの教育、新卒・中途採用担当などを経て、2005年1月、株式会社キープレイヤーズを設立。キャリアに関する講演・執筆多数。

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