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ライター:
小川 たまか小川 たまか

「病み本」作者に聞いた、彼女が心を病んでしまったらどうする?

先日のこと。男性の友人から「彼女が最近病んでいる」という相談を受けました。「病む」とはここ数年よく耳にする言葉。「ちょっと落ち込んじゃった」という程度の時に冗談半分で使われる場合もありますが、彼の恋人はもう少しシビアに「病んでいる」様子とのこと。


さて一体どうしたものやら。「病んでいる」状態にもいろいろあるとはいえ、そんな姿を目の当たりにしてしまったら、恋人としてどうするべきなのでしょう? 7月発売の『病み本』(ポプラ社)で取材・構成を担当したライターの熊山准さんにお会いして、お話を伺いました。

――『病み本』の中で、タレントの椿姫彩菜さんやグラビアアイドルの夏目理緒さんなどタレントから一般人までを取材し、その「病み」を語ってもらっています。そもそも、最近の若い人の「病み」の原因って何なのでしょう。

熊山さん(以下、熊):いじめや家庭崩壊、恋人のDVなど原因はさまざまですが、根底にあるのは人とコミュニケーションがうまく取れないことではないかと感じました。インタビューした中にはコミュニケーションがうますぎて逆に浮いてしまったという人もいましたが、ほとんどの場合はコミュニケーションを取ることに消極的で人に分かってもらえないという問題があった。日本人はもともと自己表現が苦手ですしね。

――うつの問題もよく取り上げられますよね。恋人や好きな人が「病んで」しまった場合、何かできることはあるのでしょうか?

熊:う~ん、難しいですが基本的に「自分が何かしてあげられる」とは思わない方がいいんじゃないかと思います。状況を分析したり自分の意見を押し付けるようなアドバイスをするのではなく、ただ話を聞いてあげて共感してあげる。居心地の良い存在になってあげる、空気のような存在になってあげる、そして見返りを求めないこと。

――それは大変そう……。慈善事業のようですね。

熊:自分で「病んでいる」とアピールしているか、自分では「病んでいる」自覚がないかにもよりますが、「病んでいる」ことを積極的に話す子って、ある意味かまってほしかったり、自分の思い通りにいかない現状に不満が噴出している状態だと思います。だから、どうしても味方がほしいんですよね。ただ、やはりというべきかどうか、友人や家族の言葉に助けられたという人に比べて、恋人に助けられたという人は少なかったですね。

――あらら。やっぱり「見返りを求めない愛」が難しいからでしょうか。

熊:それもあるだろうし、そもそも恋人が「病み」の原因って場合も多いんじゃないかと思いますよ。束縛やDVや浮気に悩んで……っていう。

――なるほど。

熊:あと、「病んでいる」アピールはもしかしたら「別れたいフラグ」かもしれないですね。話を聞いてほしい様子ではなく、「放っておいて」「そっとしておいて」「今は会いたくない」と言われるようならばその可能性が高いですよね。

――確かにそれはありそうです。分かりました、友人には「自分が原因なんじゃないか、もしくは別れたいだけなんじゃないかよくよく考えた末、そうでなさそうならばただそばにいてあげなさい」と伝えます。

熊:お役に立てたなら良いのですが。

というわけで友人に伝えたところ、「別れたいだけ」のところに心当たりがあった様子で顔面蒼白になっていました。あれ、もしかして余計なことをしてしまったでしょうか……? こ、これが原因で病まないでね!

(小川たまか/プレスラボ)

【関連リンク】

『病み本』(ポプラ社)
→「今回はどちらかというといじめやDVの被害者の立場の人を取材しましたが、次回は、病んで加害者の立場になってしまった人を取材してみたいですね。万引が止められないとか。そちらの闇の方が深いような気もします」(熊山さん)

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