今日の
ライター:
勝矢和紙
勝矢和紙
アカデミー受賞作『おくりびと』の海外版タイトルは『Departures』。これはイメージできるけど、『Island』という洋画の邦題はなぜか『魚と寝る女』。まったく想像がつかん! なぜこんな邦題になるの!? このようなユニークな邦題は、いったいどのようにして付けられているの? 教えてエライ人!
ということで、今回は映画の配給や宣伝プロデュースなどを行っている、株式会社リベロ 代表取締役社長の植田繁さんにお聞きしました。
「ハリウッドの超大作など、メジャー系の作品は全米ナンバー1だったり、作品自体の持つネームバリューが大きいので、特にタイトルは変えずにそのままで行くことが多いですけど、俗に“ミニシアター系”と呼ばれるようなインディペンデント作品は、日本市場向けに独自の邦題をつけることが多いですね」
――なるほど。ミニシアター系作品には独自の邦題が付くケースが多いのはなぜですか?
「ミニシアター系作品はそんなに宣伝費をかけられないことが多いので、とにかくタイトルでインパクトと作品のコンセプトを伝えるようにするためです」
――確かに『えびボクサー』(原題『CRUST』)という作品なんかは、一度聞いたら二度と忘れられない程のものすごくインパクトある邦題でしたね。それと、余談ですけど、その邦題から河崎実監督が悪ノリして『いかレスラー』なる、日本のオリジナル作品まで生まれましたよね。
「たとえば、弊社が邦題を考えた『魚と寝る女』(原題『Island』)については、作品を見ればタイトルの意味が分かると思いますけど、何も知らない状態で聞くと、なんじゃこりゃ? ってなりますよね。雑誌などに載るときは邦題が最小限の情報になるので、そのようなインパクトが大事というか、独自のカラーや作品からのメッセージを邦題から引き出せるように心掛けています」
――ちなみに、そのような一連のユニークな邦題って、どなたが考えていたりするんでしょうか?
「弊社のメンバー全員で案を出し合ったり、ときには外部のブレーンに頼んだりもしますね。最近の作品でいいますと、5月23日公開のホラー映画『ダニエル 悪魔の赤ちゃん』(原題:『IT'S ALIVE』)という作品は私が邦題を考えたんですけど、これはもともと70年代に公開された『悪魔の赤ちゃん』という傑作ホラーのリメーク作品でして、やっぱり原題のままだとインパクトが出ない。そこで私は、ホラー映画といえば『オーメン』『ダミアン』みたいに、4文字の名前をまず先に置いて、その後ろに当時の邦題を付けたんです。オリジナルへの思いをタイトルに込めれば、70年代当時に見たファンの方たちにもうまくアピールできると思います」
――なるほど…邦題一つ取ってみても、ものすごく奥の深いメッセージが込められているのですね。僕もこれからは映画の内容だけに限らず、邦題など周辺の情報にも注目して見るようにしてみたいと思います!
(勝矢和紙/プレスラボ)
【関連リンク】
株式会社リベロ
今回の質問に答えて下さった、熱血植田社長率いるリベロさんのWebサイト
ある意味20世紀最高のホラー映画『死霊の盆踊り』を見た
“死霊”と“盆踊り”って、陰と陽の相反する言葉が奇跡のコラボで並んでいます。これも邦題が醸し出す魅力。










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