今日の
ライター:
桜まゆみ
桜まゆみ
「貴重な経験をしたので、私をネタにしてコブス横丁に記事を書いてほしい」――友人から、こんな申し出がありました。彼女は24歳の普通の女の子。名前は、仮にNちゃんとしておきます。4年生大学に通った後、とある企業(金融系)に新卒で就職。その後約2年間、まじめに事務員として勤めていたのですが、つい最近リストラされてしまったのです。ちょっと自虐的すぎるようにも感じる申し出ですが、本人の希望通り、彼女の苦悩をみなさまにお伝えしたいと思います。
――リストラって、突然のことだったの?
「うん……。ある日の全体朝礼で、何の前触れもなく『会社の経営が悪くなったので、人員を削減する』と発表があって。その数日後に常務に個人的に呼び出されて、いきなり辞めるように言われたの。しかも、『今週いっぱいで辞めてくれ』って……」
――ええ! それは、ずいぶんと急だね! それはきっと、驚いたよねぇ……。
「本当にびっくりしたよ。この若さでリストラが自分の身に降りかかるとは思ってなかったんだよね。人員削減の発表があってから数日間、『○○さん(年配の上司)、リストラかもしれないんだって~』なんて、仲の良い社員たちと陰でうわさをしていたら、結局リストラされたのは私だったんだもん……(泣笑)。営業さんの人数が減るので、私たち営業事務の人数も減らすことになったみたい。いきなり頭の中がパニックになって、愕然としたよ。営業事務の女の子がほかに2人リストラされたから、ロッカールームで抱き合って3人で号泣したもん」
――うう……切ない。
「しかも、その切なさに拍車をかけたのが、最後の出勤日に常務に言われた一言。『Nさんは新卒で頑張ってくれたのに、ボーナスもろくにもらえず、社員旅行にも一度も行けなかったね。最後まで何ひとついい思いをさせてあげられず、本当にごめんね』だって……。常務は気遣って声をかけてくれたんだろうけど、まったく持って追い打ちをかけたれた気分だったよ。『私は、そんなにいい思いをしてなかったのか……。その揚げ句にリストラか……』ってね……。今までの人生で最高に切ない瞬間だったなぁ」
――それは、あんまり聞きたくない言葉だったね……。Nちゃん、そんな切ないリストラ経験から、どうやって立ち直ったの?
「しばらくは心にポカーンと穴が開いたような感覚だったけど、家族や友達の励ましがあって徐々に元気になれたよ。一緒にリストラにあった元同僚とも、頻繁にメールや電話をして傷の舐(な)め合いをする毎日だったから。失業保険などの手続きをしたり、ハローワークに足を運んだり……忙しくしてたのが良かったのかも。あと、『どうせいずれ転職するつもりだったし!』って、自分に言い聞かせたの(笑)。今後は、この経験をバネにして生きていくよ。私は逆境に強い女だ」
――なんか、意気揚々としているね。素敵だよ、Nちゃん……。
「うん。次の仕事が決まったら、いつ自分の首が切られるかわからないという気持ちで、今まで以上に精いっぱい働こうって決めたよ。そして、この若さでリストラの経験があるということを、究極の自虐ネタにして生きていく決心ができたんだ。取りあえず、今は就活を頑張るから、いい仕事があったら紹介してね」
――わかったよ。Nちゃん、ありがとう。
弱冠24歳で、リストラという冷たい社会の風に吹かれてしまったNちゃん。「私は逆境に強い女だ」と彼女が自負する通り、その経験を糧にして、今後大きく飛躍してもらいたいものです。
このご時世、自分の身に、いつ何が降りかかるかわからない……、ということを、Nちゃんの話からしみじみと実感させていただきました。普段から、自分の仕事に対するスキルアップや努力を、惜しんではいけないと思いました! う~ん、私も頑張らねば……!
(桜まゆみ/プレスラボ)
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