今日の
ライター:
梅田カズヒコ
最近インターネットでの犯行予告で逮捕される人が後を絶たない。代表的な2例を挙げよう。
6月21日、愛知県名古屋市の少年が、インターネット掲示板『2ちゃんねる』に「秋葉原のあの件を再現します」というスレッドを立て、「明日、名古屋駅で無差別に人を投します」と書き込んだことによって逮捕された。「投します」とは、いわゆるインターネットスラング。暗に殺すということを表していたが、わざと言い換えて逮捕を免れようとしているのが悪質だと警察は判断した。
また、6月28日、東京都板橋区の男性が「今日の午後9時に、埼京線の上野駅で人を殺しまくります!」という内容を書き込んで逮捕された。前後の文脈から察するに、男性は「埼京線の上野駅」と、実在しない駅名(埼京線には上野駅は存在しない)を書き込むことによって、逮捕をまぬがれようとした。人々を混乱に陥れたという意味では、逮捕に等しいものがある。しかしどうだろう、僕はこのスレッドを読んだが、これを書き込んだ男はバカには違いないが、殺意は抱いていなかったんじゃないかと思う。
両者に共通すること。それは書き込みを面白半分でやっていたことで。罪の意識は低い。実際に逮捕者は10代~20代前半までの若い人が多い。ただの世間知らずなのだろう。怪しい人物を逮捕することも大切かもしれないが、むしろインターネットの面白半分の書き込みが世間に与える影響について、もっと教育すべきではないのか。
僕はこの点において、むやみやたらと逮捕していくことに疑問がある。そもそも逮捕か、そうじゃないかには何か基準があるのか?
警察庁の広報室に聞いてみた。
――冗談半分で友達同士で「殺す」なんて言われても逮捕されるケースがあるんですか?
「ケースバイケースですね、なんともいえません」
その後話をいろいろ聞いてみたが、「明確な基準はない」ということしかわからなかった。ただ、過去の逮捕事例をいただいた。その中には、明確な犯行予告と読めるものや、きわどいものまである。「頃す」とわざと伏字を使ったり。
逮捕者の中には放っておけば凶悪犯罪者になるような人物もいるのだろう。秋葉原でこんな事件が起こった以上、逮捕もまぬがれないだろう。ただ、有罪か無罪かの線引きは慎重に行ってほしい。でないと最終的にはネットで書き込みを行う人の大半が犯罪者ということになりえないからである。「死ねばいいのに」ってテレビで放送される時代ですからね。
(梅田カズヒコ/プレスラボ)
【関連リンク】
警察庁
http://www.npa.go.jp/
今回は警察庁のかたに話を伺いました。
なぜ捕まるのか? とまらない犯行予告と逮捕劇に見る"ネットは匿名"の誤解
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/07/02/anonymity/
イタズラ半分で行われている犯行予告への危険性を指摘










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