アイドルグループ・KAT-TUNの亀梨和也が、来年1月スタートのカンテレ・フジテレビ系ドラマ『FINAL CUT(ファイナルカット)』(毎週火曜21:00~)で主演を務めることが21日、分かった。フジ系連ドラの主演は『サプリ』(06年)以来11年半ぶりで、単独では初となる。

『FINAL CUT』番組ロゴ=カンテレ提供

このドラマは、殺人事件で母親を犯人扱いされ、自殺に追い込まれた過去を持つ、亀梨演じる主人公・中村慶介が、12年の時をへて、事件の真犯人を探し出し、母を追い詰めた者たちへの復しゅうを果たすため動き始める物語。

復しゅうの対象は、当時、事件の取材・放送に関わっていたスタッフ、司会者、そして事件の真相の鍵を握る美人姉妹。その方法は、自らの素性を隠してターゲットに近づき、公開されるとその人の人生が終わる致命的な映像"ファイナルカット"を突きつけるというもので、決めゼリフ「これがあなたのファイナルカットです」で相手を言いなりにしていく。そんな中、慶介が美人姉妹の1人を深く愛し始めてしまうという展開も描かれる。

初めての復しゅう劇に挑む亀梨は「単純な悪者退治ではないストーリーで、今の時代だからこその新しい復しゅう劇だと思いました。それでいて、スカッと楽しめるエンターテインメント作品です」と紹介。役作りにあたって、同局系ドラマ『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(15年)で松坂桃李も挑んだフランス発祥の運動方法・パルクールを採り入れているが、「本当に大変ですね(笑)。僕もドラマ好きなのでアクロバチックなシーンが出てくるとうれしいし、すごくキャッチーなシーンになると思います。初挑戦ですが、頑張ります!」と意気込む。

共演は、お茶の間から愛される番組司会者・百々瀬塁役で藤木直人。百々瀬が司会を務め、12年前の事件を取り扱った番組スタッフとして、プロデューサー・井出正弥役で杉本哲太、ディレクター・真崎久美子役で水野美紀、若手ディレクターの小池悠人役で林遣都、カメラマン・皆川義和役をやついいちろうが出演。

そして、事件の真相の鍵を握る美人姉妹の妹・小河原若葉役として橋本環奈、姉を演じるヒロイン役は後日発表。また、慶介の幼なじみで、唯一本音を語ることができる野田大地役で、Hey! Say! JUMPの高木雄也、警視庁新宿中央署の副署長・高田清一郎役で佐々木蔵之介が出演する。

脚本は『サプリ』も手がけた金子ありさ氏、演出は『嘘の戦争』『銭の戦争』などを手がけた三宅喜重氏と、『過保護のカホコ』『家政婦のミタ』などの日暮謙氏。亀梨は「僕は共演者やスタッフの皆さんと過ごす時間がエネルギーであったり、作品やキャラクターの広がりや深みを感じていくタイプなので、現場の皆さんとの良い関係性の中で、その瞬間ごとに自分が用意してきた以上のものを生み出せたらいいなと思います」と、座長としての抱負を語っている。

『僕のヤバイ妻』などを手がけたカンテレの豊福陽子プロデューサーは「誰もがSNSなどで映像を配信でき、指先ひとつで簡単に"加害者"にも"被害者"にもなり得る今、メディアの影響力の大きさに人生を翻弄(ほんろう)された男の復しゅう劇を描きたいと思い、このドラマを企画しました」と狙いを説明。「ドリームチームともいえる豪華俳優陣の皆さまが集まってくださり、策略あり、愛憎あり、ドンデン返しありのスリリングな展開が繰り広げられます」と予告している。