マテリアライズは、3Dプリント用サポート自動生成ソフトウェア「Materialise e-Stage for Metal」を発表した。同ソフトウェアは、11月14日~17日にドイツ・フランクフルトにて開催される工具製作や加工技術、3Dプリンティングを中心とした見本市「formnext powered by TCT 2017」にて一般公開され、同社ブース(Hall 3、C48)において、特許取得済みの新ソフトウェア技術を使って3Dプリントされた金属パーツを展示する。

Materialise e-Stageで自動生成したサポートを用い、チタンで3Dプリントされたパーツ

このたび発表されたソフトウェア「Materialise e-Stage for Metal」は、光造形3Dプリンタのサポート自動生成ソフトとして10年にわたり世界の3Dプリント現場で利用されてきた「Materialise e-Stage」を、チタン、アルミ、ステンレススチールといった金属素材にも対応させたもので、金属3Dプリントの納期短縮とコスト削減に貢献する。

ブレーメンにある同社の金属3Dプリントセンターでは、Materialise e-Stageの使用により、手動でのサポート生成と比較してサポート設計時間が最大90%、サポート除去時間が最大50%、仕上げ時間が最大20%短縮したという結果が出たという。また、サポート構造に詰まった高価な金属粉をほぼ100%回収できるほか、自動化によって人為ミスや造形失敗のリスクも抑えることができるという。

同社の金属3Dプリントセンター長であるインゴ・ウッケルマン氏は、次のように説明している。「私は金属AMの分野に16年間携わっていますが、Materialise e-Stageが金属市場で非常に重要なソフトウェアになると断言できます。金属サポートの自動生成で時間が大幅に節約されるため、エンジニアは他の業務に集中できるようになります。また手作業がなくなることで確実性も高まります。市場変化のスピードについていけるかどうかはどれだけ時間を短縮できるかにかかっていますから、金属3Dプリント納期短縮を助けるe-Stageのようなソフトウェアはわれわれにとって強い味方です」

グリッド状で隙間の多い構造のため、サポート内に入り込んだ余分な金属粉がほぼ100%回収でき、コスト削減につながる

なお、formnext会場のHall 3、C48に設置される同社ブースでは、極薄の接続部やオープングリッド構造を間近で見ながら、ソフトウェアで金属3Dプリントを最適化する方法について洞察を深めることができるという。同ブースでは、4日間の展示会の開催中、「Materialise e-Stage for Metal」の製品デモとプレゼンテーションが実施される。