確定申告の時期、2018年はいつからいつまで?

2017年(平成29年)分の確定申告。つまり平成30年3月期の確定申告は2月16日(金)~3月15日(木)まで、申告・納税の期限も3月15日(木)までです。ただし、準確定申告や還付申告の場合、必ずしも3月15日が締め切りとは限りません。お亡くなりになった場合、出国された場合、確定申告を訂正したい場合、確定申告を出したほうが有利であることが判明した場合などについて整理してみました。

◆平成29年の確定申告書の提出期限は?
確定申告の時期は原則2月16日から3月15日。提出期限も原則は3月15日です。2017年分(平成29年分)の申告は平成30年3月期申告ということになるため、カレンダーでとりまとめると以下のとおりです。

確定申告の時期:平成30年2月16日(金)~3月15日(木)
申告・納税の期限:平成30年3月15日(木)

ただし、すべての場合において3月15日が締め切りとは限りません。どんなケースがあるか確認してみましょう。

◆1. 個人事業主や不動産オーナーなどが亡くなった場合
被相続人=納税者本人が亡くなった場合の確定申告を準確定申告といいます。個人事業主や不動産オーナーなどが亡くなった場合、当然、その本人は確定申告することはできません。通常、相続の開始のあったことを知った日の翌日から4カ月を経過した日の前日が、確定申告の期限となります。

このとき、「応答日の前日」という言い方がよく用いられます。例えば5月15日に亡くなったなら、4カ月後の応答日は9月15日、その前日ですから9月14日ということになります。ここで、前提条件を「個人事業主や不動産オーナーなど」としたことには、ちゃんと理由があります。

個人事業主や不動産オーナーであれば、事業所得や不動産所得などがあるため、通常、確定申告を行なわなくてはならない人です。このような人の相続人(一般的な言い方に改めると遺族)は、確定申告を行わなければならない人、つまり確定申告の義務者であるため、注意が必要です。個人事業を引き継いだ経営者や、賃貸マンションや賃貸アパートを相続した遺族は、申告義務も課せられるのです。

◆2. サラリーマンが在職中に亡くなった場合
サラリーマンが在職中に亡くなった場合には、年末調整の例外項目として、年末調整の対象者として処理することもできます。ただし年末調整ですから、考慮される所得控除に医療費控除は含まれません。

この場合も、前出の準確定申告のケースをあてはめ、「4カ月以内もしくは応答日の前日」が期限となります。ただし注意したいのが、「医療費控除などの適用があるかどうかは税務署サイドではわからない」ということ。つまり、「医療費控除などの適用が可能で、確定申告をした場合に還付となるのであれば、自分で申告してね」ということです。

個人事業を引き継いだ経営者や、賃貸マンション・賃貸アパートを相続した遺族は、「申告しなければならない」という申告義務がありますが、サラリーマンが在職中に亡くなった場合の遺族は「確定申告を提出することができる」(あるいは確定申告を行ったほうが有利)というわけです。微妙なニュアンスの違いがポイントといえるでしょう。

◆3. 納税者が出国している場合
納税者が年の中途で出国する場合には、その年の1月1日から出国のときまでの所得について確定申告書を提出しなくてはいけないことが、所得税法127条に記されています。

また、還付申告となる場合は、上記の「確定申告書を提出しなくてはいけない」という箇所が「確定申告書を提出することができる」という規定に置き換わります。サラリーマンが亡くなった場合と同じニュアンスですね。

ただ、例えば海外転勤する場合には、「留守中、マイホームを賃貸に出す」といったことも考えられます。そうではなくても、不動産所得があれば出国以降も所得が生じますが、確定申告を提出することは不可能です。

このような場合、納税者本人の所轄税務署に所得税の納税管理人の届出書を提出し、その納税管理人に申告を行ってもらうことになります。なお、納税管理人は法人でも個人でもかまわないため、親族に適当な管理者が不在の場合は、少し選択範囲が拡がるかもしれません。

◆4. サラリーマンなど申告義務のない人が還付申告をする場合
所得の種類が給与所得だけなら、通常、年末調整で処理が完了し、確定申告の必要がなくなる人がほとんどです。しかし「医療費控除があった」「住宅ローン控除の1年目の手続きを行っていなかった」など、年末調整で処理できなかったり処理し忘れたりした控除があるなら、確定申告をしたほうが有利です。つまり税額が還付されるわけです。

このような申告を一般的に還付申告といいます。実は、還付申告の提出期限は必ずしも3月15日ではありません。還付申告は翌年の1月1日から5年間受け付けてもらえるため、平成29年分の還付申告なら年明けからすぐ受け付けてもらえます。例えば「平成25年分で医療費控除の適用漏れがあった」なら、平成30年の年末まで受け付けてもらえるのです。

ただし、このルールが当てはまるのはあくまで所得の種類が給与所得だけの人、つまり確定申告の必要のない人のみです。言い換えれば、確定申告の義務者には当てはまりません。

フリーランスなど個人事業主であれば事業所得があり、賃貸マンションや賃貸アパートであれば不動産所得があるでしょう。このような人は通常、3月15日が申告期限です。「平成××年に医療費控除の適用漏れがあった」とすると、その対応方法としては還付申告ではなく更正の請求となります。

◆5. 更正の請求ができる期間
なお、更正の請求ができる期間について、平成23年12月2日に大幅な税制改正がなされています。平成23年12月2日より前に法定申告期限が到来する所得税・法人税といった国税については、更正の請求の請求期限は従来どおり法定申告期限から1年です。一方、平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する所得税・法人税といった国税について、更正の請求ができる期間が法定申告期限から原則として5年に延長されたのです。下図で説明しましょう。

更正の請求期間の比較図(出典:国税庁ホームページ)

例えば平成23年3月15日に申告期限の到来する確定申告であれば、平成23年12月2日より前ですから、従来通り更正の請求期間は1年となります。そして、平成24年3月15日に申告期限の到来する確定申告であれば、平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する所得税ですから、平成29年3月15日まで更正の請求期間が延長されることとなります。
ただし、更正の請求に際しては、更正の請求の理由の基礎となる「事実を証明する書類」の添付が必要となることが明確化されました。最初からきちんとした確定申告書を提出しておくことが重要なのは、税制改正後も変わりありません。

文=田中 卓也


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