今月に登場が予定されているFirefoxの次のバージョン「Firefox Quantum」では性能が大幅に引き上がることが明らかになっているが、スクロールもこれまでよりもスムーズになるようだ。Mozillaは11月6日(米国時間)、「Async Pan/Zoom (APZ) lands in Firefox Quantum - Mozilla Hacks|the Web developer blog」において、Firefox QuantumにAPZ(Asynchronous pan and zoom; 非同期パンおよびズーム)機能が導入されると伝えた。

APZが有効になっているほうはすぐにスクロールが始まる

しばらくの遅延があってからAPZを使っていない実装のほうもスクロールがはじまる

これまでFirefoxにおけるスクロール処理はメインJavaScriptスレッドの一部として実装されていた。この実装ではJavaScriptコードが実行されている間はページのスクロールができなかった。APZが有効になった実装ではスクロール処理をJavaScriptスレッドから分離しているため、必要な時にスクロールを行うことができるとしている。特にこれは性能の低いデバイスで顕著に表れるという。

APZの機能はトラックパッドやホイールマウスといった特定のデバイスに対してはすでにFirefoxに取り込まれているが、Firefox Quantumではタッチスクリーンやキーボードなども含めて対応するとしている。高速化が続いているFirefoxはシェア増加傾向に転じており、今月リリースが予定されているFirefox Quantumからさらにシェアが増えることが予測される。