松本ハイランド農業協同組合(JA松本ハイランド)公式Webページ

豊かな自然のなかを通る道の脇に設置された農産物直売所には野菜や果物と色鮮やかな作物が並ぶ。その地域ならではの農産物はもちろん、やはり新鮮な食物は格別においしい。直売所には、近隣の生産者からの新鮮な農産物、旬な農産物が集っている。

長野県もそのひとつ。北アルプスに囲まれながら広がる自然は、ツーリングやドライブにも格別だが道路隣接の直売所には、きゅうりやトマト、セルリーにごぼう、長芋に西瓜や数々の葉洋野菜にお米。信州和牛やアルプス牛などの畜産物から手作りのお惣菜まで数多くの長野県の魅力を味わえる。

長野県松本市の松本ハイランド農業協同組合(JA松本ハイランド)も直売所やファーマーズガーデンを数多く設置しているが、13日より長野県東筑摩郡の農産物直売所「ファーマーズガーデンやまがた」において、AIを活用した直売所販売支援サービス「つながるファーマーズ」の実証実験を日本ユニシスと行う予定だ。

実証実験では、農産物直売所に設置されたIoTカメラからクラウドを通じて直売所の売り場の画像を確認。生産者は売れ行き状況をスマホアプリでリアルタイムに把握することで、適切な出荷・陳列など出荷作業の効率化が期待できる。AIはカメラ画像に映り込む人を、A動体除去技術で取り除くところに活用されており、プライバシーを保護した直売所販売を実現する。

実証実験の概要(同社資料より)


日本ユニシスのAI関連技術体系「Rinza」公式Webサイト

日本ユニシスでは、実証実験の結果をもとに「つながるファーマーズ」の商品化、全国の農産物直売所への展開を目指すほか、同社のAI関連技術「Rinza」を活用し、直売所を訪れるユーザーの性別、世代などの属性分析やPOS情報と連携するマーケティング支援機能などさらなる機能実装を予定している。

同社では、実証実験の背景として生産者自らが地場農産物を出荷陳列するJA農産物直売所の広がりと生産者の所得増への繋がりを見せる一方、陳列スペースの面積の限りから、午前中にほぼ売り切れ午後には品薄など販売機会損失があること、直売所職員が欠品を避けるために電話やメールで生産者に追加出荷を依頼する工程の負荷増大を挙げている。なお実証実験は2018年3月31日までの期間を予定している。