11月3日、午前8時 (現地時間)にiPhoneの最新モデル「iPhone X」が発売された。シリコンバレーの中心、カリフォルニア州パロアルトにある直営ストア「Apple Palo Alto」では、CEOのTim Cook氏がAppleのスタッフと同じTシャツを着て登場、話題のiPhone Xを発売日にゲットしようと深夜から集まっていた人たちをストア前で出迎えた。

カリフォルニア州といえども北部、11月の夜は冷えるが、それでも深夜から並んでいた人たちの長い行列(左)、開店後には見物に来た人も加わって通りがごった返した (右)

Appleがネットでの予約販売を充実させてきたため、ここ数年はApple直営店の前に長い行列ができることはなくなっていた。しかし、10年間の歴史を積み上げてきたiPhoneの刷新となるiPhone Xには発売日の当日販売分を狙う人たちが殺到した。既報のように、日本国内でもApple 表参道やApple 銀座に数百人規模の行列ができ、米国でもフラッグシップストア前に数日前から泊まり込んで待つ人たちがニュースになっていた。

スタンフォード大学の近くにあるパロアルト店は小さな店舗だが、前CEOのSteve Jobs氏がよくふらりと立ち寄っていたストアで、Tim Cook氏が訪れることも多い。Appleユーザーのコミュニティでは特別な存在になっている。3日には約300人の長い行列が続き、午前7時55分頃にCook氏が登場するとストア周辺から一斉に大きな歓声が上がり、10年前のiPhone初代モデル発売時を再現したようなカウントダウンになった。

日本での発売開始から16時間後、世界でも発売開始が最後の方になるApple Palo Alto。ストアのスタッフが並んで盛り上がってきたところに、Tim Cook氏が登場して最高潮に

パロアルト店の行列の先頭だった人を迎えるCook氏

行列に並ぶ人たちの話しを聞くと、今回並んだ理由は「発売日に入手したかった」という答えが圧倒的に多かった。中にはオンラインで予約したが、1カ月待ちになったため発売日販売分に挑戦したという人も。また、一部のパーツ製造の遅れで極端な品薄状態になる可能性が予約開始前に報じられたため、「在庫がある時に入手しておきたかった」という声も多かった。

ただし、予約開始前に懸念されたような超品薄状態が起こることはなさそうだ。2日に2017年度第4四半期の決算を発表した際に、Cook氏はiPhone Xの製造が「順調である」とコメントした。実際に製造ペースは順調に上がっているようで、予約時点で発送日が11月17日~24日だった購入者のiPhone Xが11月2日に発送済みになったという報告もある。また、10月27日の予約開始からしばらくの時点で「5~6週間」まで伸びた発送日が、11月3日時点で「3~4週間」に短縮している。発売前の製品レビュー、発売時の盛り上がりの影響で、これからさらに需要が増す可能性もあるが、10月27日に予約せず、11月3日にAppleの特別営業に並ばなかった人でもすぐに行動すれば、11月中に入手できる可能性が残されている。