健育会 湘南慶育病院とNECは11月1日、先進的な医療ICTサービスの提供において協業すると発表した。第1弾として、2017年11月6日の湘南慶育病院の開院に合わせて来院患者に対する「クラウド型問診サービス」の提供を開始する。

健育会 湘南慶育病院

同病院は、官民一体となったまちづくりを推進する神奈川県藤沢市のマスタープラン「健康と文化の森」構想の中核病院として位置づけられ、藤沢市の地域住民の健康を守る拠点として、開院する。また、慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスと連携し、産学連携にも注力するという。同病院では、高齢化や核家族化が進行し、独居世帯が社会問題化している中、在宅時における遠隔医療、健康相談サービスなど地域住民のために先進的な医療ICTサービスの提供を予定している。

NECのクラウド型問診サービスは、来院患者の自覚症状や生活歴、既往歴などの問診情報を診察前にタブレット端末から入力して、患者から情報を収集する。

これにより、医師や看護師が患者の健康状態を把握した上で診察することを可能とすることに加え、電子カルテと連携することで医師の診療記事作成など、業務効率化を支援するとしている。

クラウド型問診サービスの入力イメージ

今後、両者は来院患者を中心に健康・医療・介護の生涯データを一元管理し、研究に活用できる仕組みを構築していく方針だ。クラウド型問診サービスをベースに在宅時などで、日常の健康状態の把握が可能な遠隔健康相談サービスの研究開発を行い、地域住民の健康な暮らしの実現に向けて取り組む。さらに、同サービスをモデルケースとして、将来的には全国へのサービス展開を目指す。