2017年のグッドデザイン大賞、構造から開発した管楽器「Venova」に決定

日本デザイン振興会は11月1日、2017年度グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)が、カジュアル管楽器「Venova」に決定したと発表した。

カジュアル管楽器 「Venova」

「グッドデザイン大賞」は、2017年を象徴するデザインとして1点が選定されるもの。すでに発表されていた大賞候補7件の中から、審査委員および受賞者による投票、そして東京・大阪で行われた展示会での来場者投票において最多票数を得たことで選ばれた。

「Venova」は、サクソフォンのような表現力を持つ、ABS樹脂製の管楽器。管楽器の経験がない人でも始めやすいリコーダーのようなやさしい指使いで演奏でき、水洗い可能な材質などメンテナンスのしやすさが特長となっている。

サクソフォンは多くの部品と複雑な構造から成立しているが、Venovaでは円筒管を分岐させた「分岐管」構造や管の長さを縮める蛇行形状により、コンパクトかつ最小限のキイを使用したシンプルな構造で、サクソフォンに近い音色を奏でられるようになったという。

大賞の選出に関して、グッドデザイン賞 審査委員長を務めるクリエイティブディレクターの永井一史氏は、「特に今年度はバラエティに富んだ候補で甲乙つけがたかった。アコースティックな楽器を発明したこと、音楽を通じてデザインの先にある楽しみ、喜びまでが伝わったことで票が集まったと思っている。その年をシンボリックに表現するものだが、今回初めて大賞が選出された、楽器というカテゴリで受賞されたのが喜ばしい」と語った。

また、副審査委員長のプロダクトデザイナー・柴田文江氏は、「今年は特にプロダクト、日本のものづくりが元気になって、ここからまた新しいものが生まれると感じた中での『Venova』の受賞だった。長い歴史でつちかわれたものを丁寧に革新し、時代や価値を超えていくのがデザインの力だと、この受賞に教えてもらえたと感じている」とコメントした。

なお、同日から11月5日まで、同賞の受賞作を一覧できる展示会「GOOD DESIGN EXHIBITION 2017」が開催されている。

大賞候補(すべてグッドデザイン金賞に選出)

漢字ドリル「うんこ漢字ドリル」(文響社)

スマートプロダクト「Xperia Touch」(ソニー+ソニーモバイルコミュニケーションズ)

クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」(東日本旅客鉄道)

リードレスペースメーカ「Micra 経カテーテルペーシングシステム(日本メドトロニック)

中学校「陸前高田市立高田東中学校」(SALHAUS)

生産者支援プラットフォーム「SEND」(プラネットテーブル)



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