SCSKは11月1日、IBM Cloud上に構築する次世代ハイブリッドクラウド型VDI仮想(仮想デスクトップ)ソリューション「Workspot VDI 2.0(ワークスポット ブイディアイ)」の提供を開始した。これにより、数日で大規模なVDIの導入を可能にするという。

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Workspotは、VDIのエンジンにあたるコントロールプレーンをクラウドサービスとして提供する次世代ハイブリッドクラウド型VDIソリューション。オンプレミスもしくはクラウドの仮想サーバー上に仮想デスクトップを展開し、従来数カ月~年単位の期間を要した数千ユーザー規模のVDIでも60分で利用開始を可能としている。

一方、IBM Cloudではベアメタルサーバ(クラウドで提供される物理サーバ)が利用可能であり、要件に応じたスペックのCPU、メモリ、ハードディスクを選択してWebからオーダーすると20~30分で展開し、シビアなパフォーマンスが要求されるVDIワークロードに適した安全な環境を提供するとしている。Workspotと同様に必要最小限の構成からのスタートを可能とし、規模の拡大に合わせて、ベアメタルサーバを増設することでコストを最小限に抑えることができるという。

企業のIT管理者が、IBM Cloudの管理ポータルから、ベアメタルサーバをオーダーし、ベアメタルサーバにプレインストールされたVMware ESXi上に、Workspotにより仮想デスクトップが展開されれば、その日からVDIの利用が可能になる。

特徴として「容易な設計・構築」「拡張性」「運用負荷の軽減」の3点を挙げている。容易な設計・構築については、両製品の組み合わせにより、大規模なVDIでも数日で構築することができるという。

拡張性に関しては、スモールスタートを可能とするなど拡張性を有しており、まずは一部の部署でVDIの利用を開始し、段階的に利用者を拡大することができるため、将来を見越した過剰な先行投資の必要がないとしている。運用負荷の軽減では、VDIのエンジンもインフラもクラウドのサービスとして提供し、企業は利用するだけのため運用が簡便となっている。

なお、SCSKが代理店であるクラウドファイルサーバー「Panzura(パンズーラ)」(米Panzura製)と「IBM Cloud Object Storage」を組み合わせることにより、VDIの利用者同士が共有するファイルをクラウド上だけで保持することが可能になるため、よりセキュアな環境でのVDIも提供を可能としている。