日立、AIを活用したX線手荷物検査の自動識別技術を開発

日立製作所は11月1日、X線を用いた手荷物検査においてAIを活用することで手荷物内の物品を認識し、材質、密度などから安全性を自動識別する技術を開発したと発表した。同技術では、一見安全な物品でも材質や密度が通常と異なり、改造や細工が疑われる場合は目視検査を提案し、検査員は安全な物品の検査に時間を要さず、AIから提案された危険性が疑われる物品の検査に集中できるため、効率的かつ確実な手荷物検査が可能となり、検査の待ち時間を短縮できるという。2018年度中に同技術を活用したX線手荷物検査システムの実用化を目指す。

DevOpsの実践状況に関するユーザー調査結果

今回、同技術を適用したX線手荷物検査システムを試作し、社内実験を行った結果、すべての手荷物を目視検査する場合と比べて、検査員が同じ時間内に検査可能な手荷物の数が約40%増加したことを確認。特徴は「複数の物品が接していても別々に認識可能な物品領域抽出技術」「安全性判定の誤認を防ぐ2段階の安全性識別技術」の2点となる。

複数の物品が接していても別々に認識可能な物品領域抽出技術は、まずX線の透過量から物品の単位面積あたりの質量を推定することで、X線撮影画像から物品が存在する領域を画素単位で網羅的に特定する。

次に、深層学習(ディープラーニング)を活用し、物品らしい形状を抽出することで、複数の物品が接していても別々に認識することを可能としている。物品らしい形状が存在する領域と、最初に特定した物品の存在する領域との間に差異がないかを検証することで、物品の認識漏れも防ぐという。

安全性判定の誤認を防ぐ2段階の安全性識別技術は、危険物を誤って安全と判定しないために「ディープラーニングを用いた安全な物品の識別」と「物品の標準的な特徴を用いた識別結果の信頼性検証」の2段階の安全性識別技術を開発。

あらかじめ安全な物品をディープラーニングを用いて学習しておくことで、抽出した画像が安全な物品か否かと、その種類を識別し、次に識別した物品のX線画像から得られた材質、密度、大きさなどの特徴を、あらかじめ準備した同じ種類の物品の標準的なデータと比較することにより、識別結果の信頼性を検証する。同技術により、確実に安全な物品のみを安全であると識別することを可能としている。

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