TDKは、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)向け電源機器事業の強化のため、各種パワーコンディショナを扱う田淵電機に対し、開発業務の一部委託を行うことで合意したと発表した。TDKと田淵電機は、2007年から資本業務提携をしており、今回の一部開発業務の委託はその一環となる。

今後、世界各地で厳格化の傾向にある自動車の燃費規制に伴い、EVやHEVのさらなる需要の伸びが期待されている。それに伴い、それらに必要不可欠な「DC-DCコンバータ」や、「車載用充電器」などのEV電源製品のさらなる売り上げの拡大も見込まれている。

TDKは、今回の一部開発業務委託により、田淵電機のパワーエレクトロニクスの技術とノウハウを生かし、新製品開発のスピードアップにつなげていくとしており、これを機に車載用電源のみならず、各種の受動部品、センサ、磁石など、TDKが得意とする車載用製品の事業拡大をはかっていくとしている。

また、田淵電機は、車載用機器分野に関しては従来から、主にトランス、リアクタなどの大型受動部品分野に関して活動を進めてきたが、今回新たにパワーエレクトロニクス分野における車載用機器を事業領域に取り込むこととなり、将来的には、駆動モータ用インバータの開発も視野に入れた活動を推進していく計画であるという。