シュナイダーエレクトリックは10月30日、アット東京が運営する中央センター(CC1)に同社のデータセンター(DC)向け空調機「UniflairTM LE Chilled Water HDCVシリーズ」を27台導入することが決定した発表した。

「UniflairTM LE Chilled Water HDCVシリーズ」の外観

これまでアット東京では、シュナイダーの電源保護製品、DCIM(データセンターインフラ管理)ソフトウェアなどを導入している。

Uniflair LE Chilled Water HDCVシリーズの特徴として「最新のECファンの採用による高効率と低騒音」「中温冷水に対応」「シミュレーションツール」の3点を挙げている。

最新のECファンの採用による高効率と低騒音に関しては、ファンスピードの設定によって固定運転や自動制御が可能なECファンを採用しており、高効率と低騒音の両方を実現。モーターは高度な技術を集約し、コンパクト化と省電力性を兼ね備えているほか、最適化されたファンの羽根の形状は空気が通過する際の通過音を低減するという。

中温冷水への対応については、従来の運用環境での最適化に加え、最新のASHRAE(アメリカ暖房冷凍空調学会)のガイドラインに沿ったデータセンター室内を高い温度帯で運用する際に、最も高効率になるよう設計されているため、幅広い温度帯での運用を可能としている。

シミュレーションツールは、ラックあたりの発熱量、IT機器が冷却に必要とする風量、空調機や部屋の仕様などを入力し、冷却可能かのシミュレーションや、3DでITラックの取り巻く空気の流れや、温度を分かりやすくシミュレーションする各種ツールを用いて提案することが可能だという。

アット東京のCC1は、約14万平方メートルの総床面積により拡張性を有しており、今後は高負荷ユーザーに対してもエネルギー、コスト効率の高いサービスを提供していくために、空調機の一部入れ替えを検討していた。そこで、既存スペースの改修をすることなく、冷却能力を2倍に向上させることができることから、Uniflairの導入を決定した。

今後もシュナイダーエレクトリックは、空調設備をはじめとしたDCIMなどにより、DCのエネルギー効率化、運営効率化に貢献するとしている。