ファナックは、Preferred Networks(PFN)と共同で、ディープラーニングを工作機械に適用する新しい事例として、ファナックの電動射出成形機であるROBOSHOT (ロボショット)α-SiAシリーズの予防保全を行う「AIバックフローモニタ」を開発したことを発表した。

システム構成(概要)

今回開発されたAIバックフローモニタは、射出成形機の消耗品(逆流防止弁)の摩耗状態をディープラーニングで評価・予測し、消耗品が「壊れる前に知らせる」機能。

従来は、樹脂の逆流状況を示すデータ波形の形状変化を人間が見て、逆流防止弁の摩耗状態と交換時期を推測していたが、今回、ディープラーニング技術を活用してこのデータ波形を高度に分析することで、摩耗量を数値化し、逆流防止弁の適切な交換時期を知らせることが可能となる。

ROBOSHOT α-S100iA

また、「Edge Heavy」の特徴を活かしてクラウドを必要としないことも特徴で、ROBOSHOT-LINKi上で主なデータ処理を行う。このAIバックフローモニタはロボショットのオプションとして提供され、予防保全による稼働率の向上を実現する。受注開始は2018年1月が予定されている。