テレビ朝日のミニ紀行番組『世界の街道をゆく』(毎週月~金曜20:54~21:00 ※関東ローカル)が、27日で放送2,000回を達成。ナレーターを務める歌舞伎俳優の坂東巳之助が、感想を語った。

『世界の街道をゆく』ナレーターの坂東巳之助=テレビ朝日提供

2009年10月1日にスタートした同番組は、さまざまな歴史を刻んできた世界各地の街道を訪れる紀行番組としてスタート。初代ナレーターは、巳之助の父である故・坂東三津五郎さんが務め、15年2月21日に亡くなるまでの5年半、1,331回にわたり、65本の街道を紹介してきた。そして同年5月から、息子の巳之助が受け継ぎ、約2年半、30本目の街道で放送2,000回の節目を迎えた。

巳之助は「2,000回の半分以上は父の仕事なので、僕としては大きな実感を伴って迎えたということではありませんでしたが、これだけ続くというのは並大抵のことではないですから、そういった番組に携わることができ、ありがたいことだと思っています」と謙虚に感謝。収録中に父を意識することはないそうだが、「テレビから不意に自分の声が聞こえてくると、『声は父に似ているんだな』と思います」という。

また、「芝居にしてもナレーションにしても、人に何かを伝えるという作業は変わりません。原稿をいただいたあとは、実際に声に出した時の言いやすさ、耳にした時の聴きやすさを考えて句点の位置を変えたり、また収録中の段階ではその都度、映像の中の空気感が伝わるように心がけています」と影での努力を紹介。

今後の目標は「父も思っていたかもしれませんが、『世界の車窓から』という前を走り続ける大先輩番組がありますので、並ぶほどの番組になれたら、という思いはあります。街道がある限りはやり続けたいですが、具体的にあと1,000回やれば父より回数は多くなるので、まずは放送3,000目指します!」と力強く誓った。