厚生労働省は10月24日、イクメン企業アワードとイクボスアワードの表彰式を東京都中央区にて開催した。イクメン企業アワードでは、ソニー、ヒューリックがグランプリを獲得したほか、アクサ生命保険、あわしま堂が特別奨励賞を受賞。イクボスアワードでは、オイシックスドット大地の上野綾子氏、あいの土山福祉会エーデル土山の廣岡隆之氏らが表彰された。

イクメン企業アワードの受賞企業ら

今年で5回目を迎える「イクメン企業アワード」は、男性の仕事と育児の両立を積極的に促進し、業務改善を図る企業を表彰するもの。今回は42社から応募があった。

このうちグランプリを受賞したソニーは、平成28年度、男性従業員の育休取得率51.1%を達成。国の育児休業と併用できる有給の育児休暇制度(一律20日)を作ったり、育休中に育児支援金として毎月5万円を支給したりするなど、育休取得にまつわる金銭面の不安を軽減する施策などが評価された。

また同じくグランプリを獲得したヒューリックは、会社独自のこども休暇や出産祝い金制度、それに事業所内保育所を作るなどして福利厚生を充実させ、男性従業員の育休取得率75%(平成28年度)を達成。業務の効率化により平均残業時間を年間で30時間以内におさえるなど、働き方改革を行った点も評価された。

育休の最初の20営業日を有給化し、業務効率化のための在宅勤務を推進したアクサ生命保険は特別奨励賞を受賞。育休を1カ月以上取得すると1万円の保育料補助を出したり、残業の削減を推進したりしたあわしま堂にも同賞が贈られた。

イクボスアワードの受賞者ら

部下の仕事と育児の両立を支援する管理職を表彰する「イクボスアワード」では、オイシックスドット大地の上野綾子氏、あいの土山福祉会エーデル土山の廣岡隆之氏がグランプリを獲得。ストライプインターナショナルの神田充教氏、大和リースの高金智久氏が特別奨励賞を受賞した。

イクメンプロジェクト推進委員の小室淑恵氏(ワーク・ライフバランス 代表取締役社長)は「過去に比べて働き方の本質に切り込んだ事例が増えてきたと感じました」と総評をコメント。時短勤務者の活躍支援や業務改善による残業の軽減、定時退社を評価対象にするなど、受賞者が行った取り組みについて評価した。