国民生活センターは、晩婚化を背景に、独身の子供を持つ親が子供の結婚相手を紹介する業者とトラブルになるケースが相次いでいるとして、悪質な業者の勧誘に注意するよう呼びかけている。

親の不安を煽り勧誘

近年、晩婚化が進む中、親に結婚相手紹介サービスの情報を提供したり、親が子供の代理としてお見合いをしたりするなど、子供の結婚に親が関与できる様々なサービスが結婚相手紹介サービス業者から提供されている。一方、同センターには、そのようなサービスに関するトラブルが複数寄せられており、中でも親に対して電話での勧誘や家庭への訪問を行い、それをきっかけに親や子に契約させる業者とのトラブルが年々増えているという。

結婚相手紹介サービスの相談のうち親が関与している相談件数と、そのうち家庭への訪問や電話勧誘がきっかけとなっている割合(出典:国民生活センターWebサイト)

10月19日に公表された相談事例をみると、「子が結婚しないのは親の責任」と子供の結婚に関する親の不安を煽ったり、「子に話すと反対するから内緒にするように」など当事者の子供に説明をしないまま契約をさせたりするケースが確認されている。また国際結婚として突然多額の費用を請求されるケースや、解約時の返金トラブルも多くなっている。

同センターは、結婚相手紹介サービスの契約に親が関わる場合には、まずは結婚について子供と十分に話し合い、サービス内容等を子供と一緒に慎重に確認することを求めるとともに、執拗に勧誘をしてくる業者や書面を交付しない業者等とは契約しないよう呼びかけている。