エアバスとボンバルディアは10月16日、Cシリーズプログラムにおけるパートナーシップ締結の同意書を交わしたことを発表した。エアバスが「C Series Aircraft Limited Partnership(CSALP)」の株式の過半数を取得し、パートナーシップ締結により、今後20年で6,000機以上の新造機需要が予測される100-150席装備の航空機に対し、生産ラインの追加も含めて生産体制を整える。

エアバスが「C Series Aircraft Limited Partnership(CSALP)」の株式の過半数を取得

今後、エアバスが持つグローバルな活動範囲と規模をボンバルディアの最新航空機ファミリーと組み合わせることで、Cシリーズプラットフォームの価値を高め、新たに顧客やサプライヤ、従業員、株主に大きな価値を提供していく。エアバスは調達・販売・マーケティング・カスタマーサポートに関する専門知識をCシリーズの製造および販売を行うCSALPに提供。最終的にエアバスは、CSALP株式の50.01%を取得する。ボンバルディアおよびケベック州投資公社(Investissement Quebec:IQ)は、それぞれ約31%と19%の株式を所有する。

単通路型市場は世界の航空機市場で将来的な需要の70%を占めることが予測されている

CSALPの本社と主要製造ラインおよび関連施設はケベック州に留まり、エアバスのグローバルな活動範囲と規模によるサポートを提供する。カナダのCシリーズ最終組立工場と米国アラバマ州にあるエアバス最終組立工場におけるCシリーズ生産ラインの追加によって、エアバスの世界的製造拠点が拡大する。Cシリーズプログラムと世界的な協力関係の強化によって、ケベック州およびカナダの航空宇宙産業界に有益な効果をもたらすとしている。

単通路型市場は成長を牽引する主要素であり、世界の航空機市場で将来的な需要の70%を占めることが予測されている。100席から150席を装備するCシリーズは、より大型の単通路型市場(150-240席装備)に集中している既存のエアバス単通路型ファミリーを補完する。

エアバスの既存の単通路型ファミリーを補完することも狙いとなっている

エアバスが持つ世界的な販売・マーケティング・サポートのネットワークを活用することでCシリーズの販売を強化し、さらに促進することが可能となる。また、エアバスのサプライチェーンの専門知識により、Cシリーズの生産コストを大幅に削減できることが見込まれている。